nsurtechラボ所長のたけひとです。この記事はInsurtechラボ3月アドベントカレンダー企画4日目の記事で「2022年度の学び」について書いています。
前回の学び①の続きなので、良かったらそちらの記事もご覧ください。
この記事では仮想のプロダクト「毎月アドベントカレンダーの登録ができるツール(エモい・アドカレ)」を例にプロダクト作成の流れを整理したものになります。(この記事を元にどなたか実際に先に作って下さい!!誰も作らなければラボで今年作りたいと思います。)
今回は仮説キャンバスを中心としたプロダクトのブラッシュアップになります。
仮説キャンバスについて
仮説キャンバスは市谷 聡啓さんの書籍:「正しいものを正しくつくる」でも説明されているキャンバスでリーンキャンバスをもとに修正されたキャンバスとなります。詳しくは下記記事を確認ください。
キャンバスの中身は上記記事に任せるとして実際に「エモい・アドカレ」に関してキャンバスを作成してみましょう。キャンバスは最初から完成版を作るというより、何回か作成を繰り返しながらバージョンアップするのが良いと考えています。1回書くだけで、書き始めと下記終わりのタイミングでプロダクトに対する解像度が変わっていると思います。そのため、書いた瞬間から修正が発生します(泣)。この辺は練度が上がってくると変わってくると思うのですが、初心者の私は確実に1回目のキャンバスは超微妙な状態です。ただ、それでも無理やりでも作ってみてからメンテしていくのが良い。と思っています。
右側のユーザーの立場。さらに課題やビジョンから書くのが個人的にはおすすめです。
下記が試しに作成してみた「エモいアドカレ」のV0の仮説キャンバスになります。
ここから仮説キャンバスをバージョンアップしていきます。バージョンアップの仕方としては2つあります。
1.キャンバス同士の整合を確認する
2.各項目についてモデル化を進め深掘りする。
順番に見ていきましょう
1.キャンバス同士の整合を確認する
仮説キャンバスについて下記問いを行うことで整合を確認していきます。
このような形で自問自答しながらキャンバスを修正していきます。質問に答えるだけで良いので、一人でも一定作業することができます。
まとめ
仮説キャンバスの作成方法ですが、どうでしたでしょうか?次回は上記指摘で修正を行ったキャンバスに関して更なる深掘りで項目ごとにモデル化を検討していきます。では次回も楽しみにしていてください。それでは失礼します。
1.実現手段と提案価値について提案価値が実現できそうか
・実現手段を実施することで提案価値が実現できそうか見ていきます。現在作っている仮説キャンバスだと実現手段と提案価値に同じようなことが書いてあるため、価値と手段をしっかり分けて書いた方がよさそうです。価値の所にはユーザーが「何が嬉しいか?」「どう変容させるか?」を書くようにしましょう
2.優位性と提案価値について提案価値実現に優位性は有効か
・これも1と同じく、まず価値の項目を価値ベースに修正してから考えたほうがよさそうです。SNS等を使う優位性については価値と紐づけられていないので、もう少し考えましょう
3.評価指標と提案価値について提案価値が有効かどうか判断できる指標になっているか
・色々な使い方ができて喜ばれているという点については評価指標に入れたほうがよさそうです。その他はだいたい整合しています。
4.提案価値と顕在課題について価値を実現すると課題は解決状態になっているか
・精神的な壁や年間いつでも使えるといった部分はあまり整合していないため、修正が必要です。
5.顕在課題と潜在課題について潜在課題がない場合は理解が足りていないのでは
・こちらも潜在というにはやや弱い気がします。こちらはインタビュー等で理解を深める必要がありそうです。
6.ビジョンと顕在課題について現状とビジョンの距離の現実感は
・顕在課題について会社の話に特化して書いているので、特化で行くのかもう少しシチュエーション想定するのかは決めるべきです。
7.状況とチャネルについて効率よく出会う手段があるか
・状況とチャネルのつながりがイマイチないです。学習意欲がある人やコミュニティに属している人がどうやって「エモいアドカレ」を使うかはもう少し状況とチャネルの整理が必要です。
8.潜在課題と傾向について傾向は潜在課題を回避するための現れではないか
・ここは全くマッチしていないので修正する必要がありそうです。
9.実現手段と傾向について利用者のリテラシにあっているか
・SNS絡みの件はもう少し整合させた方がよさそうです。
10.ビジネスモデルと市場規模について期待するビジネス規模になるか
・マネタイズが考えられていないので、現在はまっちしていません。
11.傾向と市場規模について該当状況が当てはまるセグメントか
・セグメンテーションができていないので若干整合していないです。