プロダクトオーナーの組織的育成?について

この記事はInsurtechラボ2023アドベントカレンダー10日目の記事で書いています(1日遅れています・・・)

以前(4日前くらい?)、組織的スクラムマスターの育成について記事を書きました。

同じようにPOの育成についても、試行錯誤中です。ただ、こちらはスクラムマスターよりも難しく、どうやれば良いのか全然わかっていません。さすがにSMの時と同じ題名を付けることはできず「?」を入れての投稿となります。

書籍プロダクトマネジメントのすべてでも、かなり幅広いスキルゾーンの紹介がされていて、経受託開発のエンジニアをやっている中では、経験できない事も多数あり、その状態から「プロダクトオーナーやりたいです!」と手が上がるケースは中々少ないと感じています。我々も最初はPOを増やそう!と意気込んでいたのですが、すぐに「これは簡単には無理だ!」となり、まずはPOの負荷が減らせるようにSMや開発者のプロダクトマネジメントスキルを上げよう!という形で舵を切りました。

まずは、ユーザーリサーチや仮説検証活動について、どんなことをやるのか具体的に理解できないという点が問題と考え、「座学の勉強会」「仮説検証のワークショップ」「POのハンガーフライト」という3点を2023の第3四半期で実施しました。

①.座学の勉強会

 こちらは誰でもいつでも参加できる勉強会ということで、プロダクトマネジメントの概要や実際に我々が実施したインタビューでのノウハウや注意点等の勉強会を実施しています。書籍そのままの内容だと、少し実際の開発業務からは遠くイメージしづらいため、あまり盛り上がらず、かといって実際のインタビュー等の生の事例の話だと業務のコンテキスト理解が出来ず初心者には厳しいというような形でどうやると良いのか、試行錯誤中です。

 そういう意味では、書籍ユーザーインタビューのやさしい教科書に書いてあった気を付けるチェック項目に対して、実際にインタビューしたメンバーが、ふりかえるという会をやったのですが、それはとても盛り上がりました。書籍の内容を元に実際の現場の話を踏まえて話せたので、その会はメンバーもイメージアップしやすかったようです。

参加者の感想

・勉強会はインタビューを実際にしてみて、当事者としてどう考えたかが知れてなるほどと思えた

・実際のインタビューしたときの動画を見る会を欠席してしまったので、動画があれば見たい

②.仮説検証のワークショップ

 こちらは仮説キャンバスを書いて、そのキャンバスを使って実際にインタビューしてみて検証してみるというワークとなります。経験ができるという意味では非常に良かったのですが、時間に限りがある中で無理やり進めているので、参加者としても消化不良で進んでしまうだったり、運営としてもインタビューの準備やインタビューまとめの準備等かなり大変だったという声がありました。

参加者の感想

・仮説を立てて、検証するまでのざっくり期間が知れた

・インタビューの作り方を勉強会で学んだ

・みんなでワイワイ作るのは楽しかった

・自分のプロダクトチームのキャンバスについて相談ができた

・ハードルが高かった

・一回やるだけでは理解できない(でもなかなか自分一人では出来ない)

③.POのハンガーフライト

 POやPOをサポートするメンバー(主にSM)等が集まって相談を行う会を実施しました。こちらはわりとフリートーク、刺激的なディスカッションができ良かっただったり、POの視点が知れたという感想がありました。一方で、知らないことが多くついていくのが難しかったといった声もあり、POの輪を広げる難しさも感じました。

感想

・PO視点を持っている人がどういう意見を持っているかを知れるので興味深い

・悩みに対して刺激的なディスカッションができている

・ハンガーフライトで保険やマーケティングについて学んだ

・多く学びはあって大変有意義でしたが、ついていくのが難しかった(単純に用語がわからない)

今後について

ということでプロダクトオーナーの育成に関して第3四半期で実施した施策の紹介と簡単なふりかえりでした。「プロダクトオーナーを育てられるのか?」「そもそも、開発メンバーにリーンスタートアップやUXに関する知見をしっかり普及していけるのか?」という問いについては全く回答が出ない第3四半期でしたが、引き続き試行錯誤していきたいと思います。

とりあえず上がった施策案になります。

①.用語集の作成

使っている用語が分からないといった問題も大きいと考えていて、用語集を作ろうと思っています。ちょうどこのHPを用語集にするのが良いと思っていますので、(現在はスクラムに関する用語はいくつか登録されている)これからラボで使う言葉は誰か聞いてわからないものはどんどん書き留めておいて、このHPに登録出来ればと考えています。

②.ライトな仮説キャンバス道場

仮説キャンバス」についてハードルが高いという声があるため、何とか敷居を下げるべく、身近なテーマ等で皆で仮説キャンバスを作ってみるようなライトな会を繰り返しできないかと思っています。「漫画のネタなんていいんじゃないか?」という意見があがったので、試しに書いてみました。(キャンバスの下の方の項目は割愛しています)

上が、「葬送のフリーレン」、下が「SPY×FAMILY」です。最初は作者や編集者の立場で書こうとしたのですが、わからない点が多すぎて書けませんでした。(ドメイン知識大事!!!) そのため、作中のテーマで書いてみました。(葬送のフリーレンはまぁ、いいかなと思ったのですが、SPY×FAMILYはコメディーなので設定がぶっ飛んでて、キャンバスも整合できませんでした・・・)

こういったライトな練習を繰り返すと仮説設定がもっと身近になるかなぁ?等と妄想しながら4Qも引き続き色々仕掛けていきたいと思います!(うーん、迷走している感は否めない・・・)

読んでいただきありがとうございました。