仮説キャンバス

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仮説キャンバスとは

  • 仮説キャンバスは14の項目の決まったフォーマットで構成されています。
  • 顧客や価値などの項目だけでなく、コストや収益、優位性といったビジネス観点も含まれますが、アイデアを整理するためのツールであり、項目を埋めることや正確さにこだわり過ぎる必要はありません。
  • 仮説検証を行う上での有効なツールです。
  • 想定している「利用者」はどういう人たちで、何のためのプロダクトなのか、どのような課題を解決するのかという「課題仮説」、またその課題が発生しうるのはどのような状況なのかという「状況仮説」を掴むことが目的です。
  • プロダクトオーナーも含むチームで会話しながら、協力していくためのフレームであり、整理すべき観点、チームの理解していること、理解していないことを把握するツールです。

仮説キャンバスのフォーマット

14項目の概要

目的

内容は「われわれはなぜこの事業をやるのか?」という問いの回答にあたります。プロダクトを作るのには何らかの狙い(WHY)があるはずです。(WHYが曖昧なままでプロダクト作りを進めることは危険です)

ビジョン

「中長期的に顧客にどういう状況になってもらいたいか?」に答えます。目的が、作り手の狙いならばビジョンは、利用対象者の人たちにどうなってもらいたいかという観点で問いに答えます。

顕在課題/潜在課題

「顧客が気づいている課題に何があるか?」「多くの顧客が気づいていない課題、解決を諦めている課題に何があるか?」前者が顕在課題、後者が潜在課題を見立てるための問いです。想定利用者のうち、多くの人々がすでに課題として認識している内容が顕在課題です。

代替手段

「課題を解決するために顧客が現状とっている手段に何があるか?」この問いへの回答が顕在課題を解決する現状の手段にあたります。プロダクトとして顕在課題のみを扱い、代替手段も上がらないような場合、「自分たちはペルソナのことを理解できているのか?」と疑う必要があるか、もしくは扱う課題が大した内容ではない(代替手段が特に上がらないくらいの微妙な課題)ということになります。課題の見立てと、大体手段の特定は丁寧に行う必要があります。

状況/傾向

「どのような状況にある顧客が対象なのか」に答えます。ペルソナのことをどれだけ理解できているかは、このエリアをどれほど詳しく語れるかということで測ることができます。さらに、状況の理解を深めると、ペルソナの行動の中にパターンを見出せる場合があります。判を押したように、誰もが同じ行動をとっている状態です。これはある状況下に置かれた時に「合理的な行動である」「やむをえない行動である」と多くの人たちが判断できる場合に起きる現象であり、こういったものを傾向に設定します。

提案価値

課題を立てた後に、それをプロダクトによってどのような状態へと導くかに答えます。答えるべき問いは「われわれは顧客をどんな解決状態にするのか?」です。課題を解決できるということは、ペルソナが何らかの能力を手にしたということで、プロダクトによって、何ができるようになるのかを言語化します。

実現手段

「提案価値を実現するのに必要な手段とは何か?」という問いで、提案価値でまとめた内容を絵に描いた餅にしないよう、実現手段を想定します。実現手段なので、ここには何らかの機能や、サービスや、あるいは活動やデータなどのリソースが上がることもあります。

優位性

「提案価値や実現手段の提供に貢献するリソースが何かあるか?」は、仮説キャンバスで表現する内容を「他ならぬ自分たちが手掛ける理由」に繋がります。提案価値の実現に寄与する何らかのリソースや背景がないと、ゼロからのスタートとなり時間やコストが大きくかかる可能性がありますが、そのような可能性も見据えた上でそれでもWHYを実現するために取り掛かる、といった覚悟が求められるところです。

チャネル

「状況にあげた人たちに出会うための手段は何か?」で、どうやってプロダクトをペルソナに届けていくのか作戦を立てます。このアイデアが乏しい場合や、作戦の見通しが立たないような場合には、モノはできたのに使われることがなく、結果的に価値が実現しなかったということになります。

評価指数

「どうなればこの事業が進捗していると判断できるのか?」も、重要な問いです。自分たちが進んでいる方向や進むスピードに問題ないか、俯瞰して捉えることが必要です。プロダクト作りの当事者としてのめり込むほどに見えづらくなってしまうため、注意が必要です。

収益モデル

「どうやって儲けるのか?」シンプルな問いですが活動の根本が問われます。ここまでの内容を持続可能にするにはそのための仕組み(ビジネスモデル)が必要です。

市場規模

「対象となる市場の規模感は?」プロダクトを利用してくれるはずのペルソナが存在する市場はどのような定義で捉えられるか。ここが曖昧な場合、顧客とコミュニケーションするための見通しが立ちづらくなる。また、自分たちが手掛ける事業で期待するビジネス成果の規模感もよくわからず、どのくらいのリソースと期待を割いて良いのか判断がつかなくなってしまいます。

仮説キャンバスの例

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