チームビルディング始めました(計画編)

Insurtechラボ兼任研究員のたかのです。
この記事はInsurtechラボ2023年6月アドベントカレンダー企画でInsurtehcラボのビジョンのひとつの「⑥.仲間を増やす(社内で立ち振る舞いやすくする活動)」のテーマでチームビルディングについて投稿します。

私は今年度から社員20人ぐらい+協力会社メンバーが在籍する組織のマネージャーを担当しています。その組織では導入から10年以上経過しているシステム保守をしていて、典型的なひと昔前のSIerのチーム像がピッタリかもしれません。いわゆるSoR(System of Record)に該当するシステムをウォーターフォールで開発し続けてきたチームです。

この記事では昨年度 InsurTechラボでスクラムを勉強して得た知見や発想を基に考えた、そんな組織向けのチームビルディングの具体例を実績と妄想交えて語ります。私の組織もラボ構成員(?)のマインドに近づけるようになることで、Insurtechラボの仲間が増えると嬉しいです。

という事で、チームビルディング始めました、、、初夏だしね。

Step1.現状を把握する(ここは実績)

大きく2つに取り組みました。
①:2022年度振り返り
②:メンバーと対話するための1on1

①:2022年度振り返り

中堅層以上のメンバーを集めて、チームごとにワークショップを開催。意見を出しやすいように組織の成功循環モデルの4要素を観点として提示して以下の要素を付箋に挙げてもらいました。

「目標としていたチームの状態」
「目標達成のためにやったコト」
「やった結果としてわかったコト」

・「目標としていたチームの状態」が出るわ出るわ、グルーピングしても10個以上。
・当然「やったコト」「わかったコト」も人それぞれで独立性高め。
・『結果の質』に分類されそうな内容が大半で『関係の質』は各チーム1,2個程度。

②:メンバーと対話するための1on1

1人あたり30分~60分間時間をもらって、サシで会話して以下をインタビュー。

「仕事への価値観」
「伸長したいケイパビリティ」
「チームとの関係性」

・みんな真面目で前向きに仕事に向き合おうとしている
・目の前の仕事をこなせるようなスキルを得る事が目標になっている
・上司⇔部下の縦割りなコミュニケーション(フィードバック)が大半

【①②の結果から立てた仮説】

・タスクを捌く事が、チームのミッションがになっている(手段の目的化)
・メンバー間の関係性はタスクを捌くための知識、ノウハウ継承が中心
・自分達のタスクに注目していて外部環境の変化は視野の外にある

Step2.チームのMVVを定める(ここから妄想)

まずはチームたるもの共通の目標が必要ということで、こんな手順でMVVを定義します。

①:サクセスファクター
チームにとってのステークホルダーの立場で考えて視野を拡げます。これで外部環境が見えてくる。
サクセスファクターについては、サクセスファクターワークショップが秀逸すぎる件をご覧ください。
  ⇒ ビジョンが決まる!!

②:なぜなぜ分析
サクセスファクターで挙がったビジョン達に対して、チームにとってなぜそれが大事なのかを汎化して言語化します。タスクを捌く事の意義を言語化しよう。
  ⇒ ミッションが決まる!!

③:ドラッカー風エクササイズ(改)
本来はチームの中での自身の立ち位置をすり合わせためのプラクティスだが、ちょっと改造して取り組みます。サクセスファクターで挙がったステークホルダーの中で重要な相手に対して以下の問いに答えます。外部環境の解像度を上げていこう。

「チームはどうやってステークホルダーの成果に貢献するつもりか?」
「ステークホルダーはチームにどんな成果を期待してると思うか?」
「チームがステークホルダーに期待することは何か?」

  ⇒ バリューが決まる!!

Step3.デザイン思考でアイディエーション(まだまだ妄想)

バリューが決まってもそれをアクションにするのはとっても難しい。

①:From-Toキャンバス
MVVが決まったのでその状態をToとしたときに、改めてチームの活動を顧みてFromを明らかにする。バリューを軸にしてFromを見つめ直すことで、今までの行動とステークホルダーの期待のGapに気付くはず。ちょっと凹む現実が見えてくる事になるわけだが、それを目の当たりにする事こそがチームの更なる成長に必要な香辛料というコトで。

②:ラウンドロビン
From-Toキャンバスで気付いたGapに対して解決策を考えます。
システム保守をしているチームであることもあって、保守的な発想の人も多くて、今までのやってきたことに囚われがちです。一度否定するプロセスを挟む事で、保守的な発想を吐き出してそれを乗り越えるラウンドロビンは最適だと今は思っています。

Step4.チームの中で自分が成長できる環境を構築する(もっと妄想)

せっかくMVVを目指してチームで挑戦するのであれば、その中で自身の成長も目指したいはずだ。

個人の成長に必要な他者の役割である以下のロールを担ってくれる相手をバイネームで指定します。頭文字をとって『ACSシート』と名付けてみようと思うけど、もっとキャッチ-なのを考え中。(コンセプトはこちらのサイトを参考にさせてもらいました!)

「アセスメント(Assessment)」
「チャレンジ(Challenge)」
「サポート(Support)」

自身が与えられるだけでなく、チームメンバーに何かを与える存在である、という認識から来る自己効力感や帰属意識を高める効果も狙います。

Step5.振り返りと向き直り(さいごのチカラで妄想)

MVV(From-Toキャンバス)とACSシートに対して、レトロスペクティブします。
最後はもうおなじみ過ぎて何のひねりも無いですね。月1ペースぐらいかなぁ。

どうやってレトロするかはもうちょっと妄想力を使おう。今日はエネルギー切れ。

まとめ

「Step.1.現状を把握する」が終わったところで私の野望であるチームビルディングの旅はこれからが本番です。現業があると足を止めるのを外部環境が許してくれないので、もう少し時間がかかりそうです。

妄想が現実になるか、妄想は妄想のままか、またいつかのアドベントカレンダーで学びと合わせて報告させてもらいます。『事例』と胸を張って言えるものになるのかどうか、乞うご期待。