組織を芯からアジャイルにするの好きなフレーズベスト3

Insurtechラボ所長のたけひとです。この記事はシン・アジャイル コミュニティの2022 Advent Calendarの5日目の投稿になります。現在このコミュニティで私は「アジャイルを広げるための勉強会運営」について、数名で検討しています。

メンバー募集中ですので、ぜひ勉強会実施に興味がある方はコミュニティへのご参加お待ちしています。

本日は市谷 聡啓さんの書籍「組織を芯からアジャイルにする」に関して個人的に好きなフレーズベスト3を紹介します。組織改善を検討されている方にはお勧めの本ですので気になったら手に取ってみてください。

それではいってみましょう

3位_こうした先達の苦労はさまざまなかたちで知見として残されており、今アジャイルに取り組む人たちの下支えとなっている_p74

20年にわたる死屍累々のアジャイルの歴史から、今アジャイルに取り組もうとしている我々は同じ苦労を繰り返さなくても良くなっているというフレーズ。本当に「先人たちありがとうございます」という感謝を込めて3位です。

金融系の大きな仕事をしているとなかなかわかりづらい所もあるかもしれませんが、アジャイルは日本でもアーリーマジョリティー、海外ではレイトマジョリティといった状態になり、キャズムを超えて一気に広がる(広がっている)感覚があります。

私はアジャイルに取り組んだのは2年前というアジャイル若葉マーク組?ですが、「書籍」「セミナー」「コミュニティ」と本当に先人たちの知恵には、お世話になりっぱなしです。またアジャイルコーチなる職務の方々もいて、私の会社はアジャイルはほぼ初めての会社でしたが、そこまで問題なく運営を始められることができました。20年前の方が今の現状を見たら驚きがすごいと思います。(ただ、イノベーターの方からすると、それではつまらない!となるのかな??)

特に過去の失敗事例が山ほどあるため、同じような失敗パターンに入り込んでは学びを得るということがスピーディーにできると感じます。(経験しないとわからないことが多く、失敗しないとまではいかず、あ、これはあの失敗パターンだなという気づきを得ている・・・)

また大規模アジャイルや(Biz)DevOpsの進化、クラウドネイティブな開発やこの本で触れているような「組織アジャイル」と現在進行形で事例が積みあがっていますので、我々も今後はその礎の一部になれるように追いついていきたいとおもいます。

以下は参考にさせていただいた先人たちの本になります。

2位_マネジメント・アジャイルを回転させる(ミドルの回転)_P206

ボトムとトップの歯車を回すためにはミドルが重要といった内容。

こういった書籍ではトップが重要という主張の本が多く、読んでいて「まぁそうなんだけど、じゃあどうすればよいの??」と下っ端としては微妙な心持ちになる本が多いのですが、この本ではミドルの重要性を説いているので、ミドルの立場としては非常に興味深く読むことができました。

また、単なる精神論ではなく、ただし、書いてある内容は非常に具体的な戦術面まで踏み込んでいます。しかし・・・

(精神論で終わってくれるか、いくつか具体事例を挙げてくれるだけであれば、よし頑張るぞ!とその時は思うだけで気持ちよく終われるのですが、戦術が載っていてそれが非常に論理的なので、これを読んでできなければ、それはミドルの問題になります・・・。これがミドルの立場にとっては重くのしかかってきます)

そう、わかってはいるのですが、業務で試そうとしてもなかなかできない。。。

ビジョニング、プロジェクトマネジメントのスキルが必要で、さらに雑多な仕事の中で優先順位を決めながらちょっとずつ回転を回し続ける・・・・。

これが非常に難しく「回し始めては止まっては」の繰り返しで半年過ぎていきました。ぜひミドルの皆さんにはすぐ試してもらって上記アジャイルの歴史のような死屍累々の失敗事例の文書化をお願いしたいです(笑)!!!

1位_関心の重なりを見つけたり、意図的に作り出そうとしなければ、つながることはない_P163

多分この本を読んだ人は4章の熱さに目頭が熱くなる人も多いのでは?

ぜひ読んでない方は、4章読んでいただければと思います。

関心のつながりがなければ、最適化に傾いた組織から変化を促すことはできないという内容ですが、これも本当に難しいです。「全員に意図を話せばそれで済むかというとそんな簡単ではない」ということも書かれていますが、我々も兼務者が多かったり、チームに色々な会社のメンバーが混ざっていたリモートワークが多数だったり、メンバーの増減が頻繁にあったりとする中でどうすれば組織で関心をつなげられるかというのは大きなテーマでした。

感謝の会や週次の朝会での各自の情報共有、インセプションデッキの議論等のプロジェクト毎でのディスカッション、勉強会運営、1on1の運営、SkackやGather、Miro、このラボのHPといったオンラインツールの活用と色々試してはいるものの、まだまだ道半ばといったところです。

ただ、こういった内容のことを優先度高い事項として取り組めている事自体はチームとしては良いとは思っています。

色々とセミナーやコミュニティで他社の成功事例を聞いてはジェラシーを感じながら日々取り組んでおります。そろそろ関心の輪を広げていくところにも手を出そうと日々画策中です。

終わりに

以上、「組織を芯からアジャイルにする」の好きなセリフベスト3でした。Insurtechラボとしても、組織アジャイル化に向けて色々、取り組みながら成功/失敗事例をまた報告していきたいと思います。読んでいただきありがとうございました。