みんなでRSGTを見よう

2025.1/8-2025.1/10はRSGT2025です。

 Regional Scrum Gathering Tokyoの略でスクラムの日本のイベントでは一番大きなイベントだと思います。オンサイトのチケットも販売開始わずか数分で売り切れてしまうというプラチナチケットぶりとなっています。

 ラボのメンバーにも参加を奨励していますので、オンサイト、オンラインと何人もの方が見ると思います

参加の楽しみ方

 RSGTについては感想記事もいろいろ転がっているため、そちらの記事を見てもらったらテンション上がると思います。ちなみにラボで参加した際の去年の感想記事はコチラになります。

 また、RSGTに参加したこと自体を登壇で発表している方もいる為、その資料もお勧めです。

 また、実際参加するとどのセッションを見たら良いか悩むという声も多いため、個人的に気になるセッションを下記にて記載してみました。

 あくまでも個人的な趣味になります。他にもおすすめのセッションが沢山ありますので、ぜひ、スケジュールをそれぞれ確認してみて、今の自分に合ったセッションを見ていただければと思います。またセッション見ずに会った方と話し込むのもお勧めです!

1/7(火) DAY0

カンファレンスでリフレッシュ!無理なく楽しむカンファレンス参加術

 1/8からと書きましたが、1/7にDAY0としてRSGTで仲間を増やす会が開かれます。オンラインで、この会に参加するとRSGTの参加の仕方のお勧めの行動を紹介してくれると思いますし、また、そのままつながりで実施されるRSGTを一緒に楽しむ仲間を増やすための会ので、知り合いが出来ると思いますので、初心者の方は是非参加をお勧めします。毎年の参加者の発表ブログでもこの会で知り合いが出来てよかった!という声が聞かれます。

下記は参考ですが去年の似た発表です。

1/8(水) DAY1

10:00 The Best Product Engineering Org in the World

 今回のキーノートの1本目はアート・オブ・アジャイルディベロプメントを書いたジェームスショアさんになります。アートオブアジャイルディベロプメントはXPを中心にしたアジャイルのとても良い本です。2021年に英語では新版が出てるので、日本語訳もされないかなぁ。

 世界最高のプロダクトエンジニアリング組織を作るには?というテーマでとても楽しみです。

13:00 失敗を学びに変えるアジャイルなマインドセット:Linda, Lyssa, Jeff, そしてEmotion Scienceから学ぶ13年間の気づき

 川口さんがアジャイルに関するマインドセットについて講演してくれます。先人が話した内容や川口さんの意見を45分間ノンストップで聴けるセッションです。「FearlessChange」を書いたリンダ・ライジングさんの「成長マインドセット」の話から「コーチングアジャイルチームス」を書いたリサ・アドキンスさんの話、「ユーザーストーリーマッピング」を書いたジェフパットンさんの「us and them」問題、アジャイルリーダーシップ研修等を実施しているマイケル・サホタさんのEmotion Scienceについて紹介/統合しながらすぐ実践できるアイデアの紹介もあるとのことです!楽しみ。

13:00 スプリントレトロスペクティブ Deep Dive

 RyuzeeさんのDeepDiveシリーズのレトロスペクティブ版になります。DeepDiveシリーズは参照一番多い資料なのでは?とも思っていて、また増えることがとても嬉しいです。”スプリントレトロスペクティブは、おまけのように短い時間でやるようなものでもなければ、ダラダラとガス抜きをするような場でもありません。”とのことで必見の講演だと思います。下記はRSGT2024のベロシティDeepDiveの講演です。

参考)過去のDeepDiveシリーズの動画

ベロシティDeepDiveスプリントレビューDeepDiveスプリントプランニングDeepDiveプロダクトバックログDeepDive

13:00 アジャイル成熟度評価の陰と陽〜組織やチームがアジャイルかを評価する前に考えたいこと〜

 aki.mさんの講演です。アジャイルの成熟度評価に対する問題や方向性に対する講演で、プロポーザル読んでるだけで「そうそう、わかる、わかる」と思い切り共感してしまう内容だったので、個人的にはaki.mさんがこのネタで45分しゃべってくれることが楽しみです。aki.mさんは近年のスクフェスやRSGTで登壇していない時無いんじゃないか?と思われるくらいバラエティが豊富にたくさん講演されるのですが、今回は個人的には、過去イチ楽しみなネタです。

13:00 個人の“楽しさ”が企業を伸ばす――アジャイル組織の社員価値を最大化する経営

 KAGさんのスポンサーセッションですが、アジャイルの社内展開みたいなことを考えている自分にとってはとても興味深い内容になります。KAGさんには以前、会社に伺って発表もさせていただきいたこともありますが、組織的に取り組んでいる内容が素敵だなと感じています。マネできるネタがありそう。

14:00 スクラム”だけ”を正しくやろうとして価値あるプロダクトになるかな?

 毎年RSGTで発表しているようさんですが、今年はプロダクトに踏み込んだ内容を発表してくれます。LIKEが多かった別のプロポーザルもあったのですが、こちらを発表したいという本人の想いもあってかこちらのプロポーザルが採用となりました。

プロダクトバックログにはどんな項目を書けばいいのか?」「スクラムマスターが兼任せざるを得ない」などよりももっと他に考えること向き合うこと、取り組むことがあるのでは?

という事で、プロダクト作りを進めるヒントが見つかりそうです。

14:00 IMPACT !! ゴールとアウトカムからはじめる経験的アプローチ

 長沢さんからプロダクトのゴール設定や経験的アプローチの進め方について講演してもらえます。長沢さんの発表は知識がギュッと詰まっていて、スライドもきれいで今後リファレンスとして使えるような内容が多いので今回も楽しみにしています。

14:00 The Project to Product with Scrum Playbook. Bridging the Gap between project and product thinking.

 Peter BeckさんとAndreas Schliepさんの講演です。Scrumはプロジェクト駆動型の組織ではいまだにあまり使用されなません。理由としてプロダクト志向のScrumがプロジェクトのライフサイクル中に矛盾する意思決定を引き起こす可能性がある点が挙げられます。これに対する実践可能な手法を提案してくれるセッションという事で非常に気になる内容となっています。

14:00 “Badass” アジャイルコーチへの成長ガイド

 Bob Galen氏が2022年に書いた”Extraordinarily Badass Agile Coaching: The Journey from Beginner to Mastery and Beyond”を日本語訳をしているメンバーが集まってのセッションとなります。メンバーが経営層が中心なのでそういった経営やコーチングに関する内容についてディスカッションするとのことです。「Agile Coaching Growth Wheel」については、今年のスクフェス大阪でも和田さんが下記で説明してくれていて、とても気になったので、楽しみな内容です。

14:25 個人からチーム、そして社外へ!Scrum Tokyo 750本の動画で学ぶ実践方法

 私の登壇になります。ScrumTokyoの動画は本当にお勧めで、今回のRSGTだけでなく、ぜひ過去の動画も見ると楽しいので、動画を推しまくりたいと思っています。よろしくお願いします。とりあえず、何の動画見たら良いか悩んだら下記サービスを見てみると見つかると思います。

知映の環(チエノワ)

15:15 自分たちで作ったMVVで創る未来 — 混乱を超えて新たな一歩を踏み出す銀行組織

 福岡銀行の松崎さんの発表でMVVに関する内容です。「実は4回目の挑戦です」という事で過去の失敗含めた実際の事例が楽しみです。松崎さんの発表の「銀行も出来るからみんなも出来る」というメッセージはいつも勇気づけられます。

15:15 エンジニアリングマネージャー視点での、自律的なスケーリングを実現するFASTという選択肢について

 ログラスさんからアジャイルフレームワークのFASTを導入した事例という事でここでしか聴けない話が非常に興味があります。数日前に下記記事でも紹介されていて、とても気になる内容です。会社としてログラスさんの組織成長にかける想いはとても良いなと感じています。

老舗製造業の新生Agile CoEがやってみたことをワイワイ話す会

 コニカミノルタさんのスポンサーセッションですが、Agile CoEでやったことを話すという事で参考になる内容が多そうで気になっています。

1.マーケティングの考え方を取り入れた
2.Mission/Vision/Valueを考えた
3.プロダクトオーナー研修、学びなおし講座
4.コミュニティ活動にスポンサード&独自に立ち上げ
5.ブログを始めてみた
6.アジャイルコミュニティを立ち上げた
7.ラジオをやってみた

16:15 「あの人たちが協力的ならうまくいくのに!権限もないから進められない!」トレードオフの連続制御を通して、対立を協力に変えるプロダクトマネジメントチームを実現するぞ

 森さんのセッションです。プロポーザルの字の量が流石です。今回は組織のトレードオフの制御という事で、非常に興味がある内容です。森さんの発表もハズレがなく、どれも非常に学びになるので今回も楽しみにしています。下記は参考で、RSGT2023の発表ですが、本当オススメの内容です。

16:15 社内受託開発からの脱却:考える人と作る人の壁を越えるためのアプローチ

 furoshiki.FMをやっているいっしーさんからの発表です。プロポーザルに書かれていた「部分的協働、段階的な協働アプローチ」というキーワードがとても気になりました。エンジニア、PdM、デザイナーとどのように協働するか?というテーマは私も気になっているのでヒントがつかめると嬉しいと思っています。

17:30 これが私の生きる道 – 組織の中で自分らしさを貫くアジャイル実践者たちの物語

 川口さん、あらたさん、ぴよさん、ちんもさんの講演です。以前のスクフェス大阪2023で実施した、「ちんもとあらたの俺たちはどういきるか?」や今年クリエーションラインさんで実施していた「新しい共創のリーダーズ」も同じようなパネルトークがとても面白かったので、今回のパネルトークも非常に興味があります。とりあえず、笑いとエモさがありそうな内容に期待しています。

17:30 ソフトウェア業界の裾野を広げるために、私たちができること ~「楽しい」「好き」を軸にした学びの場のデザイン~

 学生をテーマにしながら、学生/社会人問わずどのように、エンジニアの学びの場をデザインしていくか?という内容となっています。これもモチベーションがあがりそうな内容で気になりました。

1/9(木) DAY2

10:00 Key Note ジェフパットン氏

 まだ内容は不明ですが、「ユーザーストーリーマッピング」を書いたジェフパットンさんの講演になります。楽しみ~

13:00 アジャイルチームが変化し続けるための組織文化とマネジメント・アプローチ

 プロダクトの成長や外部環境の変化に伴ってアジャイルチームがどのように変化していくか?、そのチームの変化を支えるものは何か?というテーマで小田中さんが講演してくれます。カケハシさんのチームの事例はあんな風になりたいなーと思える事例が多く、とても参考にしています。また、小田中さんの講演自体いつも楽しいので、今回も楽しみです。

 参考で下記はRSGT2024の小田中さんの講演になります。

13:00 フレームワークを生み出すメタフレームワークという考え方 -適応型から生成型へ-

 kyonさんの47機関での最新の取組を紹介してもらえます。生成型メタフレームワークの話という事で、ついていけるか分からないですが、必見の内容です。ちなみに過去の動画について久しぶりに見たら前よりもわかる内容がだいぶ増えていた点もあったので、何回か見る動画になるかもと思っています。47機関の取組の内容を紹介したものになるため、下記動画も合わせてみると理解が深まると思います。

RSGT2024 Living Process
RSGT2023 Living Management -Good bye Scrum,  Hello Semilattice-
RSGT2022 Extreme Small Patterns -チームを100倍理解する方法-
RSGT2021アジャイルを忘れるチーム Unlearn Agile

14:00 新人マネージャーサバイバルガイド – 使いやすい便利なマネージャーになろう

 kiroさんのマネージャとしてのふるまいについての講演という事でまさにマネージャなので気になる内容でした。下記は参考ですが、RSGT2021のKIROさんの講演内容になります。

14:00 ATDDで素早く安定したデリバリを実現しよう! ~導入の効果・つまずきポイントから改善の工夫~

 KAGさんから受入テスト駆動での進め方についてについての説明と具体事例の紹介の講演です。チームで一緒に見る動画として良さそうだなと思いました。ATDDやBDDについてもっとちゃんと勉強したいと思っていたので、入口の内容として見たいと思います。

14:00 公立小学校でのチャレンジ

 枚方の小学校教師の方の講演です。公立小学校の話と全く毛色が違いますが、こういった話を聴く機会が無いので非常に楽しみです。TOCやアジャイルのプラクティスを入れての学校教育とのことですが、ケースとして聞くのが楽しみな内容です。

14:25 大企業をボトムからアジャイルにする~大きな企業で「アジャイルな組織づくり」はじめましたー~

 三菱重工のやすさんからの講演です。やすさんとは何回かコミュニティでご一緒させていただいています。また、私のスライドも参考にして運営をしていると言ってもらえてとても嬉しいです。大企業でボトムからアジャイルにするは、私も同じようなことやっているので聞くのが楽しみな内容です

15:15- 保育士チームが実践している連続的・多面的な観察を共有するためのふりかえり

ふりかえりカンファレンスでもあった原田夫妻の講演です。ふりかえりカンファレンスでの発表は本当に良くて、エンジニア以外の方にぜひたくさん見てほしい動画だなと思いました。

 その続きの内容が聞けるとのことでとても楽しみにしています。小学校のケースを前述しましたが、こちらは保育園の事例になります。

15:15 愚痴や不満を力に変えよう!関係性の四毒素の活用ワークショップ

 Akiさんと原口さんのORSCを元にしたワークショップになります。「非難、防御、侮辱、無視/逃避」という関係性の4毒素について捉え直すことが出来るワークという事で普段毒素に取り付かれ、自己嫌悪になるケースが多いため受けてみたいと思いました。

16:15 シフトライトなテスト活動を適切に行うことで、無理な開発をせず、過剰にテストせず、顧客をビックリさせないプロダクトを作り上げているお話

 ブロッコリーさんの講演になります。ブロッコリーさんもテスト系、アジャイル系のイベントでテストに関する内容を講演し続けてくれていて、いつも楽しみにしています。(下記は参考ですが、去年の発表の内容です)

1/10(金) DAY3

10:00 Open Space Technology

 OSTという事でRSGT参加者でのディスカッションです。RSGTのOSTはまた熱のこもった空気感があってとても大好きな場なので、ぜひ経験してほしいと思います。下記はRSGT2023であったOSTの説明資料です。雰囲気が何となくわかると思います。

10:00 Dynamic Reteaming: リチーミングのパターンとフォースを体験しよう!

 たけうちさん、PIROさん、さていさんのワークショップになります。RSGT2024でもあったダイナミックリチーミングに絡んだワークショップという事で楽しみにしています。下記は参考ですが、RSGT2024のキーノートの動画になります。

13:00 Closing Keynote 本間氏

 本間さんのクロージングキーノートになります。現在話題中の、本田技研工業株式会社において、初代シティ(CITY)の開発プロジェクトに参加し、ボディデザインと計画の責任者として製品開発を成功に導いた方です。HONDAといえば自由に意見が飛び交う「ワイガヤ」を重視しており、このCITYのケースについてもスクラムの元になった論文に参考になった事例という事で、楽しみにしています。

終わりに

 ということで、RSGTの紹介でした。RSGTが終わるまでは年が変わらないと言っている方もいるほど、新年の大きなイベントです。風邪などひかないように楽しみたいと思います。読んでいただきありがとうございました。