自身2度目のレトロスペクティブ【スクラムマスターへの道 #6】

はじめに

この記事はInsurtechラボ12月アドベントカレンダー4日目の記事です。そして、ふりかえりの内容だったので、ふりかえり(裏) Advent Calendar 2023の4日目の記事にも登録しました。

スクラムマスターになってから初めてのレトロスペクティブは、前任のスクラムマスターさんが残してくれたふりかえりのテンプレートを使って行いました。
※そのときのお話はこちら→レトロスペクティブで見せてくれたチームの成長【スクラムマスターへの道 #3】

ずっと同じふりかえりもいいですが、すこし新しいことも入れて飽きのこないような工夫をしてみようと思い、他のふりかえり手法もうまく取り入れながらやっていこうと思いました。

ふりかえりの手法は、調べると色々と出てきます。それぞれの特徴を活かしながら、いずれは、状況やふりかえりたいテーマによってふりかえることができるように、チームにさまざまな引き出しを増やしていきたいと考えています。

新たな刺激を注入するために

というわけで、今度のレトロスペクティブでは、チームのふりかえりの引き出しを増やすべく、新しいふりかえり手法を取り入れてみることにしました。

色々と思い悩んだ結果、「Norm Kerthの最優先条項」「チームストーリー(過去)」「Happiness Door」をやろうと考えました。

ふりかえり手法は、下記の「ふりかえりガイド」を参考にしています。

アジャイルなチームをつくる ふりかえりガイドブック 始め方・ふりかえりの型・手法・マインドセット

ふりかえりの構成

今回のレトロスペクティブでは、下記のようなふりかえり構成にしてみました。

タイムスケジュール所要時間目安
①はじめに5分
②Norm Kerthの最優先条項5分
③チームストーリー60〜70分
④Happiness Door0〜5分
レトロスペクティブのタイムスケジュール

Norm Kerthの最優先条項

Norm Kerthの最優先事項

Yesの画像を用意してボードに貼り付けてくれた人、その画像を複製して意思表示してくれた人、OKの指の形をした画像を用意してくれた人、またその画像を複製する人、Miroのスタンプを使ってくれた人。個性が出ていて素晴らしいです!!色々な意思表示の仕方があってとてもいい同意の意思表示だったのではないでしょうか!

今回新たにチャレンジしたのは、「チームストーリー(過去)」「Happiness Door」です。

チームストーリー(過去)

コーチと相談した結果、教科書通り進めるのとプラスして、ネクストアクションを出すところまでをこのワーク内でやってみることにしました。

なぜかというと、「ふりかえりガイド」通りに組み合わせていくと、かなりの時間を要してしまいうからです。私自身もファシリテーションの経験がまだまだ少ないので、予定通りにいかないことが多々あるだろうということも考慮にいれ、この「チームストーリー(過去)」を集中してやっていく形で進めてみることにしました。

というわけで、進め方は下記の通りやってみました。

実施手順
  1. (12分)①事実を時系列順に書き、共有します
  2. (8〜12分)出来事を思い出します。やったこと、起こった出来事を1色目の付箋に書きます。

    ※書いた付箋が3枚以上たまってきたり、手が止まってしまったりしたら、付箋をボード上に貼っていき、少しずつチームストーリーを作り上げていきましょう。付箋を貼る際は、おおまかな時系列順で構いません。
  3. (10分)②続けることを書き、①の近くに貼り共有します
  4. (10分)③避けることを書き、①の近くに貼り共有します
  5. (20分)④全体を見渡してみて、ネクストアクションを探してみましょう。元となった付箋の近くにネクストアクションを貼り共有します。

最初の「①事実を時系列順に書いて共有する」ところは、事実を書けばいいのでメンバーの皆さんはそんなに迷うことなく書いているように見受けられましたが、ちょっとした事件が起こったのは「②続けることを書いて共有する」でした。

「え?続けることって??」と、みんなの手が止まってしまったのでした。

今ふりかえってみると、最初に書いた付箋の事実が結構大きめの粒度だったので、それに対し、「続けることって言われても、これはこのスプリントでしかやらないことだし・・」「何を書いたらいいの??」と混乱させてしまったのかなと思いました。

今回実施した「チームストーリー(過去)」はこんな感じの仕上がりでした。

チームストーリー(過去)のボード

参考リンク:

https://zenn.dev/datsuns/articles/retrospective-su-bu-ri-14-team-story-past

Happiness Door

今日の帰り際に部屋の出入り口にレトロスペクティブ後の自分の気持ちについて天気の絵に近いところに付箋を貼ってもらう、付箋には何も書かなくてもいいし、フィードバックを書いてもいい。ということで、チームストーリーを終えたところでレトロスペクティブを終わりとし、帰る間際に付箋を書いてね、というところで今回のレトロスペクティブをなんとか無事に終えることができました。

初めましてのワークもあったし、途中ハプニングもあって、途中から時間管理が破綻してしまいました・・・なかなか思うようにはいかないもんだ。。

付箋は書いても書かなくてもいいという中で、メンバーの皆さんは、たくさんの意見を付箋に書いて残してくれました。

ここでは、すべての付箋に触れませんが、やはり「雨」の近くにある付箋が大きいし、今回の最大の課題なんだなと感じました。チームストーリーのところですよねー。

Happiness Doorのボード

チームストーリー(過去)のふりかえり

今回のレトロスペクティブを終え、SNSにて「チームストーリーがうまくいかなかったよー!」と呟いてみると、なんと、ふりかえりの師である森さん(@viva_tweet_x)からアドバイスをいただけちゃいました。(勝手に師匠って呼んじゃってすみませんほんとに💦)

感謝感激、ヒロキカンゲキ・・

ふりかえりの目的を最初に伝えるとよいかもしれません。
「チームのコラミュニケーション、コラボレーションのために、うまくいって続けたいことはなんでしょうか?」「事実の中から選んでみたり、具体的な内容を書いてもOK」のように選択肢を広げるのも良いと思います。応援してます!

ふりかえりの目的、そういえばちゃんとメンバーにお伝えできていなかった気がします。

今回は、「チームの成功を続けたい、良いところを伸ばしたい」というテーマを決めてはいたものの、メンバーにふりかえりの目的についてしっかりと届けられていなかったなぁと反省です。

チームの成功ってなんだろう?どこがうまくいくと成功なんだろう?と話を広げてみるのも面白かったかもしれないですね。

これを踏まえて、チームの中で継続したいことって?避けたいことって?となれば、もう少し結果が違かったのかもしれません。ポジティブにこの失敗を受け止め、次のレトロスペクティブに生かしていきたいと思います。

改善点
  • 事実の粒度が大きすぎたので、もう少し事実の周辺にある小さな出来事についての問いかけをしてみよう
  • ふりかえりの目的をメンバーにきちんと伝えることができなかったのでふりかえりの目的をしっかりとお伝えしよう(いずれはふりかえりの目的もメンバーで話し合って決められるといいな)
  • もっと意見(付箋)の量を増やしていけるといいな。ここはどうすればもっと量が増えていくんだろう・・うーむ
  • 初めてやるワークについては、サンプルがあるとやりやすそう
    (実施前に自分でやってみるのもいいかも)

さいごに

というわけで、スクラムマスターへの道#6、いかがだったでしょうか。

なかなか思った通りにはいかなかったものの、ポジティブに捉えると、メンバーの皆さんも、不明点を不明点として素直に発言していただきましたし、その後も分からないなりに取り組んでくれたことはとても感謝です。

「Happiness Door」でいただいた感想や、改善点などもしっかり受け止めてまた前進していこう!

スクラムマスターとしても、ファシリテーションだったり、適切な問いかけだったり、進め方がこれでいいのか不安だったり・・改善点が盛りだくさんだな。一気には変えられないので、ここもプロダクトを育てることと同じように、少しずつカイゼンのフィードバックを回して、焦らずに焦らずにたくさん失敗して軌道修正していきたいと思います。