ラボの活動を見直して、改めてオウンドメディアである当サイトの目的を考える

※この記事では、私たちが活動している組織のことを「ラボ」、当サイト(https://www.insurtechlab.net/)を「InsurTech研究所」と呼びます。

ラボにて、当サイト「InsurTech研究所」のリニューアルをすることになりました。そして私は、サイトのリニューアルを担当するスクラムのプロダクトオーナーです。

リニューアルとは具体的には何を変更するのか、それを検討するために、オウンドメディアである当サイトを運営する目的を改めて考えました。

オウンドメディアとは? まずは調べてみる

オウンドメディアとは、自社が運営・情報発信の主体となるメディアのことです。

マーケティング戦略上のオウンドメディアの目的については、以下の外部サイトに詳しい解説があります。当サイトの目的を考える上でも、参考になりました。

https://www.seohacks.net/blog/9268/ 

https://innova-jp.com/owned-media-meaning/

私はオウンドメディアの目的について、「顧客に自社や自社商品を、知ってもらい好きになってもらい選んでもらうことで売上を獲得すること」と解釈しています。オウンドメディアの中には、最終目的が売上の獲得ではなく、採用や社内ブランディングのケースもありますが、知ってもらい、好きになってもらい、選んでもらうことを目指すという点では共通していると思っています。

例えば、知ってもらい、好きになってもらい、選んでもらうために、オウンドメディアでは以下のようなコンテンツが設置されています。

オウンドメディアのコンテンツ例
  • お役立ちコンテンツを設置し、検索から流入したユーザーの困りごとを解決することで、自社を知ってもらう
  • 生活や仕事に関する興味深いコンテンツを設置し、ユーザーに自社ブランドの世界観を好きになってもらう
  • 自社商品の導入事例を紹介するコンテンツを設置し、ユーザーに商品導入後のビジョンをイメージさせて、自社商品を選んでもらう

オウンドメディアの事例を参考にする際には、以下の外部サイトが参考になりました。事例ごとの解説も付いており、勉強になりました。

https://liginc.co.jp/blog/marketing/552446

以上を踏まえて、本サイト「InsurTech研究所」の目的を改めて考えてみます。

「InsurTech研究所」の目的を考える

InsurTech研究所が生まれた背景を調べる

InsurTech研究所は、ラボのメンバーが自由に活動を発信するブログとして、2022年5月にオープンしました。

過去の資料を探してみると、当初は、「若手の金融系SEの知見となる情報を発信する」、「サイト構築やSEO、アクセス分析の技術をラボが習得する」、「制作したアプリと連携するなど、web上のPoC基盤として活用する」といった狙いがあったようです。2023年9月現在、これらの狙いは達成できているように思います。

ラボの取り組みから、リニューアルの目的を考える

オウンドメディアの運営の目的を考えるに当たって、運営主体であるラボの取り組みから考えることが重要です。現在、ラボの活動が約1年半経過したところで、改めてラボの取り組みからInsurTech研究所の目的を考えていきます。

2023年度は、ラボのミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を定めて活動してきました。詳細な説明は省きますが、2023年度のラボは、ビジョンステートメントで挙げた以下の活動に力を入れています。

ラボのビジョンステートメント
  • 「一目置かれるソリューション」:技術を解決策に結びつけるための調査や実験をしています
  • 「共創」:ラボ外の他組織と目標を共有して、エンドユーザーの価値を探索しようとしています
  • 「公開して他者から学ぶ」:ビジョンや活動を公開し、他者のフィードバックを得ることで、学びを最大化しようとしています

ビジョンステートメントの「公開して他社から学ぶ」は、ラボの内部メンバーが学びを得て組織が成長するという目標に向けてラボが取り組んでいるところです。この取り組みについては、内部メンバー向けのInsurTech研究所の目標として設定したいところです。

ラボの内部メンバー向けの目標は、発信を通じて学ぶこと

ちょうどラボ所長のタケが、発信と成長についての記事を書いています。

メンバーが知見を発信し、それを他のメンバーが受け取ってリアクションする、という流れが習慣化されると、組織としての学習が深まっていくという考えです。そこで、発信の手段としてInsurTech研究所を使えば、ラボ外の方からもフィードバックをもらえるチャンスが生まれます。

目標に向けてリニューアルで達成したいこととして、「ラボのメンバーが発信する頻度を増やす」ことが挙げられます。現在、ラボではInsurTech研究所に記事を投稿することが習慣化されていません。四半期ごとにアドベントカレンダー企画を催すと投稿が増えるのですが、普段の記事の投稿を増やすために、InsurTech研究所を改良することで貢献できるかもしれないと考えています。

また、発信する頻度を増やすことに加えて、「発信に対するフィードバックを収集する」こともリニューアルで達成したいです。もし達成できれば、フィードバックを受けた発信者が、次の発信へのモチベーションを高め、継続的な発信ひいては組織の学習につながるからです。

ラボの外部向けの目標は、知ってもらい、好きになってもらうこと

ビジョンステートメントの「一目置かれるソリューション」と「共創」についても、ラボは取り組みをしています。この2つのビジョンステートメントは、どちらもエンドユーザーの価値を探索して届けようとしているという共通点があります。

価値を探索して届けるために、ラボでは「アジャイル開発(スクラム)」、「デザイン思考・仮説検証」、「テクノロジー」、「組織文化の醸成」の領域で、日々研究活動を行なっています。日々の研究活動で獲得した経験や知見を、外部のユーザーに見てもらうことで、知ってもらい、好きになってもらいたいです。これを、外部向けのInsurTech研究所の目標として設定したいです。

知ってもらう」という観点では、ラボが研究しているテーマについて、ユーザーに届くように施策を打っていきます。

リニューアル前のInsurTech研究所にあったコンテンツは、ブログ記事のみでした。ブログ記事の中にはSEOに強いものがあり、その記事のページの閲覧数は伸びたものの、トップページの閲覧数は非常に少ないという状況でした。そこで、記事ページやトップページにタグ・カテゴリの一覧を追加するなどの施策を打ち、InsurTech研究所にどんな情報があるのかパッと伝わるようにしました。以下に比較画像を載せています。

InsurTech研究所内の情報を伝える施策については、特に以下の外部サイトを参考にしました。

https://liskul.com/

上記の施策に加え、さらに取り組みの中身を「知ってもらう」そして「好きになってもらう」という観点で、ラボの研究テーマであるアジャイル開発やデザイン思考・仮説検証などについて、「良さに共感してもらう」ということを達成したいです。さらに、「ユーザーが自分でもやってみようと思う」というところまでできると良いです。

上記の目標の達成に向けては、ブログのような速報性のあるコンテンツとは別に、これまでのラボ活動で獲得した知見を体系立てて説明するコンテンツの制作に取り組むことを考えています。個別のブログ記事からこのサイトに辿り着いたユーザー、コミュニティなどでInsurTech研究所を知ったユーザーなどが、ラボの知見が詰まったコンテンツを見て、知ってもらい、好きになってもらえたら、ビジョンステートメントの「一目置かれるソリューション」や「共創」ももっと進展すると思います。

最後に、「選んでもらう」という観点は、InsurTech研究所でラボの運営主体を明かしていない以上、保留しておきます。いずれオウンドメディアとしての目標を再度見直す際には、これを読んでくださったユーザーへのCTA(行動喚起)なども検討するかもしれません。