社外コミュニティーやセミナー参加のススメ(続き)

 202306アドベントカレンダー、10日目の記事として書いています。前回社外コミュニティのススメとして記事を書いてみましたが、良さは分かるけど、個人の長期的な成長が目的で、すぐに仕事に役立ちづらいのでは?といった感想をもらいました。

 ただし、実際はそんなことなく、コミュニティに参加した翌日から、すぐにコミュニティで得た知見を業務に活かせた経験がかなりあります。

 だいぶ内輪のネタで恐縮ですが、今回は、どういったネタをどのように適用してみたかという私個人の事例についてベスト5形式で記載します。コミュニティでは、現在困っている事で盛り上がる事も多いため、必然的に、参加するとすぐに活かせるネタが多くなります。ではベスト5からいってみましょう!

(個人的に最近すぐに業務に役に立ったエピソードがあるという順番です。コミュニティの良い/悪いといった順番ではありませんのでご注意!!)

5位:あじゃてく読書会_メトリクス大喜利の気づき

 第5位はあじゃてく読書会のエピソードです。このコミュニティは月に1冊ずつアジャイルに関連する本を読んで、感想等を話し合う読書会です。本を読んでなくても参加Welcomeという良い意味で緩い会になっています。主催者の方が参加者をとても大事にしていて、いい感じに進行していただき、参加していて安心する読書会コミュニティです。

 その読書会で「アジャイルメトリクス」を取りあげた際のエピソードが5位です。メトリクスは全部取るのが基本という本書の内容に対して、「取得しても目的と紐づかないと使えない。だったり、メトリクス取られて管理されると雰囲気が悪くなる。」みたいなメトリクスに対してネガティブな意見が出てました。

そんな中で、開発メンバーから、「このメトリクス見るとこういうこと分かるんじゃない?」みたいな気づきを発表して、実験してみるみたいな動きがかかるとメトリクスに対しても前向きになるし、目的とメトリクスが紐づいてカイゼンに繋がるんじゃないか?

 といった意見が出て、それを『メトリクス大喜利』と名付けました。これやるならメトリクス幅広くとっておいた方が良いね。とみんなで納得しました。

 すぐに自分のチームでも提案してメトリクス大喜利やってみました。ちょうどWebマーケティングに関する案件を実施していたのでテーマとしてもやりやすく、メトリクス大喜利という名前もあり、楽しく活動できたと思っています。

 現在はやれてないですが、また7月以降Webマーケに関連する案件を実施する予定なので、開発者と一緒にやれればと考えています。

4位:DevOpsDaysTokyo/4Keysについて考えた話

 4位はDevOps DaysTokyo2023での事例です。私はエンジニアリングマネージャタイプではないマネージャなので、「直接は関係ないだろうけどなんとなく聴いてみるか?」ぐらいの軽い気持ちで参加したカンファレンスでしたが、2つの大きい気付きがありました。

1.4Keysに関する事例/見識の広がり

 「LeanとDevOpsの科学」は読んでましたが、恥ずかしながら世の中的にここまで4Keysメトリクスがデフォルトになっている事を知りませんでした。いくつもの事例で4Keys※を自分たちの事業の目的に当てはめて検討している事例を聞くことができました。我々もプロダクト作っているので必須で考えるべき内容だったため、すぐに、皆で動画鑑賞して、プロダクト改善につながるヒントや自分たちにあったメトリクス取得について動くことが出来ました。

 ※4Keysとは、ソフトウェアデリバリーのパフォーマンスを示す以下の4つの指標のことで「デプロイの頻度、変更のリードタイム、変更失敗率、平均修復時間)」を表します。

2.組織マネジメントを考える上でエンジニアリング知識は必須

 ITがビジネスのコアになってきた現代、組織設計や制度設計を行う際に、マネージャーにはエンジニアリングの知見は必須で、こういった概念が分からないと組織運営自体も考えられないという事を痛感しました。明確にそういった事を言っていた講演があったわけではないのですが、複数の講演を聞く中で、これは、組織を作るマネージャが勉強しないとまずい内容だなと感じました。

3位:ゆるふわ読書会_Fearless Change

FEARLESS CHANGE」を毎週ちょっとずつ読んでいる読書会です。この本は組織を変革していくための進め方を書いた本で、まさに私が必要としている内容なので、毎回楽しみにしています。

 またこの読書会はメンバーが現在進行で悩まれている若手リーダー?の方が多く、組織の運営ノウハウ等も聞くことができ、すぐに役に立つ内容が多いです。本の良さと相まって、短時間で多くの気づきがある勉強会です。既に、運営で適用してみたものやこれから試したいものもありますが、下記が気になっているアイデアです。

・リーダーは意見の壁打ちができるコーチをつけるべし

・「ask anything」のルームを作ってなんでも質問しやすい雰囲気を作り、勧奨する

・Do Foodでハーゲンダッツを配ってMTで立ち止まってみる

・協力を求めるをもっと気軽にできるようソーシャルサポートの理解を促す

・感謝の言葉をもっと出す仕組みづくりが重要(サンクスボードなど、モブプロ等で意識的に盛り上げる等)

2位:シンアジャイル_社内勉強会について

 2位は「シンアジャイル」のコミュニティになります。このコミュニティは『組織を芯からアジャイルにする』というテーマであることから、他のコミュニティより、『エンジニア以外の方が多い、ミドルの方が多い、固めの企業の方が多い』といった特徴がある気がします。組織をちょっとでもよくしたいと思っているメンバーが多く勇気づけられます。また、アウトプット活動を重視しているのも特徴です。

 私はどうやってアジャイルの社内勉強会を広げていくか?続けていくか?というテーマで検討をしています。このテーマについては現在2人だけで細々と実施しているのですが、下記スライドを作って発表したりと、かなり身になってます。これから社内勉強会やる方や今悩んでいる方にも参考となる資料になっていると思っています。

 社内勉強会について偉そうに語っている私ですが、実際はそんなに社内勉強会をうまく出来ている訳ではありません。そうであるからこそ、自分のために前向きに活動できています。勉強会を毎週実施して、実際の現場で色々実験しながら、そのノウハウを形式化知しながら、組織内・組織外に広げていければと思っています。

1位:分散アジャイル_仮説検証のエピソード

 私が業務を進める上で一番INPUT情報もらっているコミュニティが「分散アジャイルチームについて考える会」だと思います。毎回、カンファレンスの映像見たり、ポッドキャスト聞いたり、フリーテーマで話したりと幅広に活動しています。このコミュニティはプロダクト作成やアジャイルコーチの強者が参加しているのがすごいです。実際、私はついていけない事が多く、ほぼインプット専門なのですが、本当に素晴らしいインプットをもらっています。ここで得た内容については、さっそく業務に試してみるみたいなことが非常に多くなっています。下記が具体的に適応したり強く考えた事例です。

・仮説検証に関してのディスカッションの内容やカンファレンスの資料

・モノを作ることが目的ではなく、価値を探索することが目的(作らなくて探索できるなら作らない方が良い)といった話

・VSM(バリューストリームマッピング)の話。ボトルネックは意外と第1印象と違うといった経験談

・モヤモヤしている状態の時は、流布している良さそうな「手札(カード)」をすぐにやって試した方が良い。ただし、意外と「手札(カード)」が足りてなくてできない為、普段から手札を増やす努力が必要といった話

・プロダクトを作るには、プロダクトへの強い想いがないとどうしようもない。お”仕事”感では作れず、情熱の足りなさをフレームワークで補おうとしても補えないといった話

今は私はインプット中心ですが、色々とコミュニティ対してもOUTPUTを返せるように成長できればと思います。

感想

Insurtechラボの方であれば、上記を読んで、あーあのことかと、私がどれだけコミュニティに影響受けているかわかると思います。そういったわけで割と即効性がある社外活動の話でした。

 今回は分かりやすくベスト5としましたが、その他のコミュニティ、カンファレンスでも本当に色々な物をもらっており、感謝しかありません。私の組織でももっと社外イベント参加者が増えると良いなーと願っています。

 読んでいただきありがとうございました。