はじめに
こんにちは、ヒロキングです。
最近は、レトロの話題が続いてしまっていますが、今回もレトロスペクティブについてのお話をしていきたいと思います。
前回のレトロスペクティブから挙がった改善内容をカイゼンしたら、チームの反応はどうなったのか。カイゼンにあたりどんなことをしたかみたいなところを共有したいと思います。
前回のレトロスペクティブの内容はこちら!
→レトロスペクティブに新しいワークを取り入れてみた【スクラムマスターへの道 #10】
前回のレトロスペクティブのふりかえりを改めてふりかえる
前回のレトロスペクティブも、+/Δでふりかえってもらって、チームから意見を出してもらったのですが、改めてスクラムマスターの私からの意図や想いが伝わっているのか、個別にメンバーと会話したいなぁと思いました。
というわけで+/Δの他に、1人30分ぐらい個別に1on1をさせてもらいました。
個別にお話を伺うと、概ね私からの意図や想いは伝わっているように見受けられたのでよかったです。そういえばこれまで個別にお話したことなかったので、1on1自体がとても有意義なものになりました。
正直最初はうまく会話できるのか、ちょっと不安だったのですが皆さん私からの質問に誠実に答えてくださいました。ありがてぇ(涙)
前回のレトロスペクティブで、個人で作業する用に個人エリアを設けたのですが、「大きすぎ」というご指摘をいただいていました。このサイズをどのくらいにするべきかをすごく悩みました。
これについては、1on1で個別にお話する中でひとまずの最適解を得ることができました。
だいたい付箋を書くにも、1度に何枚も書けないので、2、3枚の付箋が余裕を持って置いておけるサイズが良さそうということで、これはお話を聞く中で解が見つけられてよかったですね。
レトロスペクティブ全体像
レトロスペクティブのカイゼンができたところで、今回のレトロスペクティブを実施したときのお話をしていきたいと思います。
全体像は、こんな感じ。
そんなに大きくは変わっていないのですが、細かいところでカイゼンを取り入れています。
前回のレトロスペクティブから変えてみたこと
レトロスペクティブのゴールを伝えた
前回は、レトロスペクティブのゴールをふわっとしかお伝えできていなかったなぁと思っていたので、今回はレトロスペクティブを始めるにあたり、ゴールを下記のように明確に伝えるようにしてみました。
- このスプリント期間中のできごとをふりかえってみて、チームで共有しよう
- 前回のカイゼンアクションをふりかえってみよう
- 次のカイゼンアクションを見つけよう
場の設定を取りやめた
今回は、「場の設定」にあたるワークを取りやめてみることにしました。
理由はいくつかありますが、大きくはこの2つでしょうか。
- チームの成熟度が高いので、場の設定をするまでもなくメンバーがこの場にチェックインできる
- レトロスペクティブの本題はKPTなので、ここに時間とパワーを使いたい
前回実施した「Focus On / Focus Off」は、そんなに頻繁にやるものでもないと思っているので、今回やるとしても違うワークを取り入れるつもりでしたが、コーチとも相談して、ここにあまり時間を割かなくても良さそうと判断しました。
Timelineの説明をカイゼン
Timelineについては、「日付を正確に覚えていなくて、付箋を貼りづらかった」というメンバーがいたので、そのあたりについて、日付は正確じゃなくてもいいんだよということを明記しました。
できごとについては、前後の付箋から位置関係が分かったり、他の誰かが調整してくれたりしてもいいので、まずは付箋を貼ってみることが大事ですね。
正確じゃなくてもいいんです。この場はできごとを思い出す場なので^^
それから、書き終えてしまった人向けに、スタンプを置いてみるようにしてみました。
前回は、同意や反対意見を出してもらうようにしていたのですが、なんとなく出しづらいのかなと思ったので、付箋に対しスタンプを置いてみましょうとしたらどうなるかを試してみることにしました。
前回は、できごとを思い出すのに時間がかかってしまったという声が多数ありました。
ふりかえりガイドブックには、できるだけ何も見ずに思い出しベースでやるとのことでしたが、思い出すのに時間がかかるくらいなら何か見ながらでも、意見を出してもらいたかったので今回は普段からチームで書くようにしているスケジュールをTimelineに貼るようにしてみました。
そして、前回いっぱいいっぱいでやりそびれてしまったグルーピングをやってみました。
グルーピングすると、このぐらいの引きでも何となくわかるのでやっぱりいいなぁ^^
KPT→KPTAにしてみる
前回はKPTからネクストアクションを決めるワークを別でおこなっていましたが、KPTからの流れを切りたくなかったので、アクションまでを1つのワークにしてみました。
KPTAというやり方があるんですね、知らなかった。
さらに、前回のアクションからもふりかえって欲しかったので、前回のアクションもKPTA枠の上にあらかじめ貼っておきました。
KPTAの実施も、結構順調に進捗できていたのですが、やはりアクションを決めるときに難航しました。
ここでコーチが助け舟を出してくれて、出てきたTryはどのKeepにつながっているのか?どのProblemにつながっているのか?が分かりづらいので、KeepやProblemの付箋からTryに線を繋げたり、Problemの内容についてこれが起きるとどういう不利益が発生するのか?を問いかけてくださり、書いた付箋の中に潜む不利益を導いてくださりました。
こういうKeepやProblemから情報を整理したり、深掘りしてみたりすることでTryを見つけていくんだ!なるほどー。勉強になりました。
+/Δはどうなった?
今回も、色々ばたつきましたが、コーチの助けを借りながらどうにか最後までレトロスペクティブを無事に終えることができました。
今回の+/Δでどう変わったのでしょうか?
出てきた付箋をご紹介していきたいと思います。
- スケジュールのExcelがあったので、タイムライン書きやすかった
- 個人エリアの大きさは十分
- 1人ずつ書く場所があり、それぞれで発表していくラウンドロビン方式は個人の意見が書きやすいと思った
- グルーピングよかった
- アクション決めでコーチの介入有無で、全然違うものになった。普通にワークするだけではあまり本質的な部分は見えてこない?
→難しいすね〜この辺
→確かに別のフレームで進めやすい、はありそう
→慣れもあるので、しばらくやってみて様子見、でももちろん良いと思います - problemがtryっぽくなってしまった
- tryで何を解決したいのか明確じゃなかったですね。言われて気づいた
- そこまで考えずに出した案で深掘りするのが難しかった
- KPTで本質的な解決案が出せるのか?結局コーチ頼りだったから別のやり方を試してみてもいいのかも
というわけで、前回改善点として挙がっていたものが少し解消できてよかったです。
しかし、今回浮き彫りになったのは、全体的にKPTのやり方に少し課題感を感じてきていることでしょうか。確かに今回、コーチに助け舟を出していただいて、議論が大きく進むことがありました。
ここは今後の課題だと思っていて、私自身もまだ進行の管理までで余裕がない状態なので、もう少し慣れてくればもう少し深掘りする余裕も出てくると思います。
あとは、レトロスペクティブ自体は、全員でファシリテーションすべきと考えているので、みんなで質問しあったり、深掘りして行ったりするような動きができるようになってくるといいなぁと思いました。
さいごに
今回もレトロスペクティブの実施内容をお伝えしてきましたが、いかがだったでしょうか。
前回の課題について、少しだけカイゼンできた気がします。嬉しい!
ただ、新たな課題も生まれましたね。今回、コーチに助けていただいたところは、本来なら私(スクラムマスター)ができなければいけません。もちろん、最終的には、チーム全員がファシリテーションできる方が望ましいですが、そこについては、時間と経験が必要ですよね。
私自身まだうまく行っていないので、経験を積みながらみんなにも共有していけたらいいなと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!