2023.4QキックオフでエンジニアのキャリアパスとSECIモデルについてディスカッションした

本日チームの2023.4Qのキックオフイベントを実施しました。いつものキックオフは盛り上がりを求めてクイズ大会とかをやっていましたが、

 今回は以前エンジニアの方が言ってた下記意見を受けて、今回はまじめなテーマで内容の説明とディスカッションをしました。

エンジニアの一言

ラボでの「仮説検証」や「チーム運営」や「アジャイルプラクティス」って自分のエンジニアのキャリアパスにどう役に立つんだろう??もっと言語書いたり、色々なシステムに触れてないと不安だなぁ。

DXレポートとエンジニアの状況について

・まずDXレポートについて簡単に説明しました。(DXレポート DXレポート2 DXレポート2.1 DXレポート2.2

また、ビジネスとITの相関関係図からITについての役割/位置づけの変化について共有しました。ここから、エンジニアに対して下記変化・成長が重要ではないか?ということを話しています。

エンジニアについても変容が求められている中で、日本ではエンジニアの求人は好況なようですが、世界的にはだいぶ厳しくなっており、それが何故か?といった事をディスカッションしています。下記のような意見が上がりました。

・生成AIの台頭
・DXが大きく進むと思っていたが、作り手より思考する頭の方が足りなかった?
・SaaSやノーコード、ローコードツールの台頭
・エンジニアが企業に囲い込まれた

また、これからのエンジニアにはどういったスキルがいると思うか?という点もディスカッションしており、下記のような意見が上がっています。

・顧客のビジネスの成果を追求する態度
・さっとプロトタイプを作って顧客と会話できる力
・発信力
・AIと仲良くなれる力
・ユーザやステークホルダーの間で、説得・納得を引き出し、周りを巻き込んでいく力
・モノリシックなレガシーから体系的に切り出すことのできるアーキテクト

またラボで作成しているビジョンについては上記のようなエンジニアの方向性から見ても割と整合していて良いのでは?といった話をしました。

ラボの3Qふりかえりと4Qのテーマ

 ラボでの3Qふりかえりと4Qの目標について話しました。3Qではプロダクトチームを増やせるようにPOとSMの育成に励むという話をしましたが、なかなか上手く行きませんでしたので、4Qも方法を変えながら、プロダクトチームの育成をテーマに挙げています。

 その中で重視しているのがSECIモデルです。

 SECIモデルの中でも特に、『共同化』という言葉ではなく、共通の体験を通して、暗黙知を暗黙知として経験/暗黙知を移転する活動を大事にしようと話しています。

 野中郁次郎先生もSECIモデルの共同化について本田宗一郎さんが荒川のテストコースで、手前で地面に這いつくばってマシンの挙動を感じる姿及びそれを他の開発者たちも一緒に見ている姿が『共同化』の本質で、そこからイノベーションにつながるといった話をしています。昨年度の合宿などの経験で、やはりこの『共同化』についてチームで良い経験をすることの重要性を強く感じており、2024.4Qとしてこの『共同化』を中心にいくつか具体策を実施しようと考えています。

4Qで実施する具体タスク

1.RSGT2024の参加

 RSGT2024にオンライン含めてチーム皆で参加しようと考えています。これはそこで学習するということだけでなくチームメンバーが何らかこの3日間で経験し感情を共有することで何らかネクストステップにつながるのでは?と考えての参加となります。

2.チームでのワークショップ、勉強会

 ワークショップや勉強会について定例的に実施を続けています。(ただあまり盛り上がっていません) 4Qではワークショップや勉強会で学ぶということだけでなく共に参加しているメンバーで場を創り出すということに注力して実施したいと考えております。

3.20%スクラム

 経験しないと中々学びづらいということで、学習を主目的にして業務時間の20%だけに限定し、作業等もモブワーク中心に実施する20%スクラムという運営を試行しようとしています。このことはラボで新しい経験をするということに加えて、次年度以降、ラボ以外のメンバーの育成に繋げられるのでは?という仮説を持っているからです。上手く行くかはわかりませんが、今回試してみたいと思っています。

4.発信とOSTでのフィードバック

 このHP等発信活動についてはよりこだわっていきたいと思っています。また発信だけでなくラボ内でのフィードバックも加速させたいと思っています。分報(times)の登録やTwitter、HPでの投稿、登壇等色々なレベルでの個人の発信を応援しますし、発信に対するフィードバックも皆でしていくチームにできればと考えています。

チーム間での表彰

 上記話だけだと、あまり盛り上がらないので、各チーム間で表彰し合うというコーナーを入れています。これはスクラムマスターが別のチームのスクラムイベントを見学し、その中で見つけた良い点を表彰するというものです。元々はスクラムのスキルやレベルを見える化できないか?というテーマで始まった運営でしたが、結果、見学し合って表彰しあうという取り組みになったのは面白いです。キックオフの最後に明るい気持ちになれて良かったです。

ふりかえり

 といった内容で本日のキックオフを行っています。最後に簡単に本日の会のふりかえりを行い、下記のような意見が出てきています。前向きな意見が多く、とても勇気づけられました。

・「みんなで考えてみよう」のコーナーが面白かったです
・2025年の崖がもう来年なことに驚愕した
・キックオフの時間でも、インプットを得て、意見を出し合うとことで、共同化→表出化できていたと思う!
・将来必要とされる人材になりたいなと改めて思った
・皆で同じ空気を感じられたらどんなことがわかるのだろうとわくわくしています

引き続き3ヵ月間走り抜きたいと思います。まずは明日からのRSGT2024の参加です!!読んでいただきありがとうございました。