組織立ち上げから解散までの大ふりかえり大会(大感謝祭)

 我々の組織が今年の3月でクローズとなる事を受けて、1日かけて大ふりかえり大会を実施しました。区切りとして、皆でやってきたことを棚卸すると同時に、来年の組織のメンバーになんらかつなげたいと思い、この時期に実施しています。

実施した内容

  1日かけてオンサイトとオンライン合わせて実施しています。一部分だけの参加メンバーも入れて、27人での実施となりました。

<内容>

0.当日の流れ説明とアイスブレイク

 当日の流れの説明とアイスブレイクとしてオンライン、オンサイト合同でメンバーで数字をカウントアップしていくゲーム(かぶったら終わりで被らないように次の数字を自由に言っていく)をやりました。ゲームは3回実施しています(最初2回は1桁で終了、最後は30までカウントアップできました)

①.(個人ワーク)2年間のタイムラインでのイベント及びプラスの感情とマイナスの感情の洗い出し

まず、大きく実施したプロジェクトを分けながら、個人毎にタイムラインのふりかえりを実施しています。(60分)

できたタイムラインふりかえり

緑の付箋がイベント、ピンクの付箋がプラスの感情、青の付箋がマイナスの感情になります。またメンバーの入退出の時期も書き、この全体ふりかえりを思い出せるようにそれぞれのチームで実施した2年間の過去のふりかえりすべてを時系列毎にまとめ、参照先として別のMIROのボードに置きました。100個以上のふりかえりを置いたので、ものすごく重いMIROボードになりました(笑)。

 事前に実施してみた結果1時間では全然終わらなそうなので、前日までに一定洗い出しは実施しておきました。また、実際やってみると、とにかくイベントを漏れないようにいっぱい書こうと一生懸命になってしまい、リラックスして深く思い出す行為が出来なかったので、当日は漏れてても良いので、自分が印象深いイベントについてなるべく感情を貼ったりすることや他の方が書いているものにかぶせる方に重きを置くようにファシリテーションしました。

②.(グループワーク)チーム毎に共有(60分)

 当日は実施していたプロジェクトで固まらないようにあまり関わらないメンバーとチームを組む事を推奨しました。1チーム5-6人で、オンサイトのチームが4つ、オンラインのチームが1つできました。チーム毎にどんなイベント/感情が心に残っているか話してもらい、話してもらった中で印象部会ものをメモしてもらいました。

チーム毎のメモ

③.ランチ(60分)

 ランチは特に企画しませんでしたが、当日できたチームメンバーでご飯食べに行ったり、お弁当を集まって食べたりする人が多かったようです。

.全員で内容の共有(30分)

 上記チーム毎に共有した内容を全員に向けて、発表してもらいました。

⑤.(個人ワーク)学びと成果の洗い出し(30分)

 個人で上記タイムラインふりかえりを受けて、わかった事(学び)や成果(どんな価値があったか)について洗い出しました。

学びと成果

⑥.(グループワーク)チーム毎に共有+アナロジーでの考察(60分)

 上記個人で洗い出した学びと成果についてチーム毎に共有しました。また、発表の際は、遊び心を持って進めたかったので、特にチームで気になったものについて、身体部分(頭、胴体(ハート)、手、足)に例えて、発表してもらいました。

チーム毎の発表内容

身体の絵の上に貼ってもらうと枠を準備していたのですが、チーム毎にデコレーションしたり、勝手にAIでキャラを作って説明したりしているチームもいました。

⑦.(個人ワーク)感謝と過去の自分へのメッセージ(30分)

 特定のメンバーやイベント等今までで感謝したいことを書きました。またラボに入ったタイミングの自分に対してメッセージを伝えるというテーマでワークをしています。

⑧.アイスブレイク

 ワークの終盤でハーゲンダッツの差し入れをして、なんとなく休憩&雑談をするように仕向けてみました。

⑨.一人ずつ全体へ発表(60分)

 上記感謝及び過去の自分へのメッセージを全体へ発表しています。

⑩.ふりかえり(15分)

 FunDoneLearn+Moyattoで当日の会のふりかえりを全体でして、終わっています。

FunDoneLearn / Moyatto

当日の感想

 思った以上にメンバーが前向きに楽しんでくれて本当にやって良かったと思いました。実施した中での意見例です。

・2年分のタイムラインを見るだけで楽しかった

・対面コミュニケーションが新鮮でした。

・Zoom参加組でもその場の雰囲気を感じれる場の設計でした

・画面越しで話していたすごい人はちゃんと人間でした(フルリモートだったので)

・チームは違えど共通の体験を得ている

・みんながラボですごく学んだことを学んだ

・自分のマインドの変化に気がついた(より挑戦的で発信を重視するように)

・コーヒーがおいしかった、アイスがおいしかった、皆で昼食食べれた

場の設計や注意したこと

 事前に話す中で対面にするとオンラインからしか参加できないメンバーの体験差がネックになるのではないか?といった意見があり、対面にするかは悩みましたが、今回はSECIモデルでいう、『共同化』をとにかくより良いものにしたいという意図がありました。

 その場の何とも言えない雰囲気を体験するという意味では対面の重要性は強く感じていて、メンバーも「対面が良かった」という声が多数だったり、フルリモートでやっていたことから「はじめまして」できたという意見も多く対面重要だなと思いました。アイスやコーヒーや昼食等ふりかえり本体とは関係ない感想も一定上がりましたが、こういった体験も含め『創発場』をより良く組み立てていく事が重要と感じていて、一定効果はあったと感じています。

 ワークにおいても「価値や学び体に例える」だったり「過去の自分にメッセージを伝える」だったり少し遊び心の要素を増やしていますが、そういった遊び心も創発場をより良くするためには重要と考えていて、実施後、方向性は合っていたなと安心しました。こういった取り組みの意図や構成/検討を運営メンバーで事前にディスカッションできたのが、だいぶ良かったなと感じています。

実施内容のふりかえり

 学びや成果を話しあった内容を見ると、「ゴールへの意識」「境界を越えての協働」「アウトカム」「情報受信/発信/フィードバック」「楽しさ/遊び心」「勇気」といった意見が多かったです。

 2年前はアジャイルって何?美味しいの?という状態でしたが、自然体で話す中で、学んだことや成果について、アジャイルで重視している価値基準に沿ったものばかりあがってくるのは、感慨深いものがありました。

XPの5つの価値基準(コミュニケーション、シンプルさ、勇気、フィードバック、尊重)

スクラムの5つの価値基準(確約、公開、勇気、尊敬、集中)

 特に、若手や、逆に一定経験年数が多いメンバーから、自身の意見を出す大事さや勇気、やってみたらできたといった前向きな意見を強く話しているのを聞きながら、今までの既存の組織運営がいかに、チームパフォーマンスを出せないように設計されているのかという事を、考えさせられました。

 全体共有の都度、メンバーの意見を聞くだけで感動で泣きそうになるのを我慢するということが何度も有りましたw。

延長戦

 実はこの会のすぐ後に、全社のイベントを企画しており、そこでこの「大ふりかえり大会」の内容も話すということを組み込んでいました。そのイベントには新しい組織のメンバーも何人か来る予定だっとので、次につなぐという設計を意識し、「大ふりかえり大会」をこの日に会を実施しています。「次につなぐ」という意図については当初考えていた意図通りにはならなかったと思いますが、新しいメンバーに「つなぐ」という事に関して、感じることがあった為、その全社イベントでの話や内容は別の機会でOUTPUTできればと思っています。

↓書きました

読んでいただきありがとうございました。