トラックナンバー1にならないためのモブプロ



この記事はInsurtechラボ12月アドベントカレンダー19日目の記事になります。

こんにちは、みっつんです。2023年も、残りもうわずかですね。

 この1年、いろいろありましたが、最近知った言葉の中で興味深いものがありました。「トラックナンバー1(ワン)」という言葉です。
 初めてこの言葉を聞いたときは、音楽アルバムの最初の1曲目をイメージしましたが、全然違いました。「IT業界用語」なのか、「アジャイル用語」なのかはわかりませんが、説明を聞いてなるほど、そういう意味なのかと納得しました。皆さんはこの言葉をご存知でしょうか?
今日は、「トラックナンバー1(ワン)」を説明したいと思います。

トラックナンバーについて

トラックナンバーとは

 「トラックナンバー」で google検索 すると次のような記事が見つかります。

トラックナンバーとは? プロジェクトやチームにおいて「トラックに轢かれるとプロジェクトが立ちゆかなくなったり、チームの活動が困難になる人数」です。

https://blog.fenrir-inc.com/jp/2013/02/trucknumber.html

 つまり、「トラックナンバー1(ワン)」は、プロジェクトで唯一無二の存在の Tさんがトラックにはねられて入院し、「AWS上にいい感じに環境を構築できなくなったり」「障害時にいち早く原因を特定できなくなったり」。といった、現在のプロジェクトが立ちいかなくなる状態を表す言葉でした。

 この状態を解消するには、Tさんの分身が必要です。しかし、プライベートでも趣味でAWSを触っては、問題を解決している Tさんのようなエキスパートを一朝一夕には育成できるわけもなく、100%は無理でも、Tさんのナレッジを1ミリでも習得する良案はないかと考えてみました。

アウトプット結果だけでは達人の技は継承されない

 Tさんの作ったAWS環境や、障害時の原因特定は超一流の成せる技です。結果を、見たり、聞いたり、触っただけでその良さがわかります。しかし、これらの結果(アウトプット)だけでは、どういう手順で作った環境なのか?や、エラーからどういうプロセスでその結果に行きついたのか?といった作成のプロセスやそこにあるノウハウまでは想像できません。

モブプロでトラックナンバー1(ワン)回避

ナレッジ・ノウハウ共有にはモブプロが有効

 ここで注目すべきなのが、モブプログラミング(モブプロ)です。モブプロは、チームの複数メンバーが協力して実装を行う手法であり、その作業を共有することでナレッジとノウハウが継承されると考えています。

 ただし、モブプロを効果的に導入するには注意が必要で、ベテランが手を動かすのではなく、経験の浅いメンバーが主導し、エキスパートはサポート役として機能することが重要です。経験の浅いメンバーは積極的に手を動かすことを心掛けないと、技術が身につかず、さらにはベテランの早すぎる操作を見てなにもわからない状態に陥ってしまいます。

まとめ

 「トラックナンバー1(ワン)」の状態を解消するには、チーム内でのナレッジ・ノウハウの共有が不可欠な要素だと考えます。モブプロを導入で、リスクを回避し、チーム全体の成長を促していきましょう!