ふりかえりはポジティブに…

この記事は、Insurtechラボ202306アドベントカレンダーの13日目の投稿となります。
ラボでスクラムマスターに勤しむこいです。
スクラム活動をしていると、スクラムイベントのみならずモブワークなどチーム作業でも終わりのタイミングで感想を言い合うと次をもっと良くするためのヒントが出てくることから、ふりかえりの大切さがわかってきます。

今回は、最近私の中でブームになっている「ポジティブふりかえりマッピング」について紹介するのと、チームで何回かやってきた感想を書いてみたいと思います。

ポジティブふりかえりマッピングとは

ポジティブふりかえりマッピング
ふりかえりカタログ(リンク)の#57を参照ください

ポジティブふりかえりマッピングはその名が示す通り、自分たちのやってきたスプリントで素晴らしかったことを書き、次のスプリントに向けてもっとよいやり方がないか、その具体的なアクションはどういたものかを議論の中で実験していく手法です。

参加するメンバーは、Norm Kerthの最優先指令に賛成した上で、ポジティブな気持ちで進めていくのが肝要です。

どんな道をだどったにせよ、当時の知識・技術・能力・利用可能なリソース・状況の中で、みんなができる限り最高の仕事をしたはずです。それを心から信じます。

Norm Kerthの最優先指令

興味を持たれた方は、kawagutiさんのブログ(https://kawaguti.hateblo.jp/entry/2018/09/06/125428)がとても参考になりますので、一読されることをお勧めします。

チームでやってみた

私のチームでは、2週間1スプリントで開発を進めており、過去3回のレトロをこのポジティブふりかえりマッピングでやってみました。

今までのレトロではプラスの感情とマイナスの感情両面をタイムラインベースに出して、そこから気づきや学びを出し、次のスプリントに取り組む具体的なアクションを考えていました。
この方法をあえて変えてみようと思ったのは、私のいるチームでは以下が見受けられたからです。

  • プラスの感情よりもマイナスの感情が多く出る。
  • マイナスの感情に加えて、「〇〇すれば良かった」という願望が出て、その当時に思ったことなのか、今だから思うことなのか、そもそもそれは事実なのかが分かりにくい。
  • タイムボックスを大幅に超過し、時には次スプリントで取り組む具体的なアクションを整理するまでに到達しないことがあった。

3回やった理由は、1回だけだとチームにとってフィットしているのかわからないと考えたこと、2回目までは私がファシリをしていましたが、3回目は不在だったため私以外のメンバーだけでポジティブふりかえりマッピングをしてどうなるかが知りたいという思いからでした。

ここがいいと思う点

このふりかえりをしてみてまず良かったなと感じたのは、今回のスプリント活動で素晴らしかったことを書いていくことで、その時に起きた事実そのものが挙げられたことです。以前までのやり方では、特にマイナスの感情に関しては解釈に誤りがないか私がその都度確認していました。
ポジティブふりかえりマッピングだと、起きた事実に対する理解に集中でき、類似する記載に対して分類をしていく中で気になったところがあればそこで初めて確認すれば良いので、スプリントで起きた事に対する理解がスムーズになりました。
このためか決められたタイムボックスに収まるといった効果も現れました。

また、メンバーからは以下のような意見もありました。

初めてこのふりかえりをしたときは、はじめに良かったことを挙げた上で、次のスプリントをもっとよくするためのアイデアを考えるのは大変だと思った。実際、時間も要したけれど、いざ取り組んでみたら意外とアイデアを挙げることができてよかった。

3回目ともなると、次のスプリントを良くするアイデアが一番多く出てすごいと思った。

3回目のスクラムマスター(ファシリ)不在の会でも、迷うことなく進められた。

このふりかえりだと最初からほぼ時間内で具体的なアクションまで決められてよかった。

ポジティブふりかえりマッピングだと、以前のやり方と比べてスクラムマスターがファシリしやすそうだった。

私のチームではこのやり方でのレトロは相性が良かったようです。私自身、上記3つ目のメンバーの意見にもあるように準備していたものを最後まで時間内にやりきることができるようになったのがとても嬉しく感じています。

まとめとこれからどうしていきたいか

ポジティブな気持ちでふりかえりをすると、とてもスムーズに起きた事柄を見つめて、次の具体的なアクションまで考えられるようになりました。これは、過去の成功体験という結果から問題解決のため次の行動を考える「シングルループ学習」に近いものではと考えています。

さらにチームが変化に対応できる大きな成長をするためには「シングルループ学習」だけではなく、前提すら変えていく「ダブルループ学習」にも目を向ける必要があると思いますが、このふりかえりを繰り返すことで「ダブルループ学習」になっていけるのかというと工夫や別な方法を考える必要があるのではと思います。

どんな工夫がチームにとって良きものとなるのかは引き続き考えていきつつ、いろいろなふりかえりの手法をレトロだけなくいろいろな場面で適用していきたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。