キジムスビ

この記事は202406アドベントカレンダー9日目の記事となります。

Insurtechラボでは発信の文化を大事にしていてアドベントカレンダーの運営を実施しています。

 アドベントカレンダーとは、紙や布製のカレンダーに24個(25個の場合も)のポケットや扉がついていて、毎日一つずつ開けると小さなお菓子やプレゼントが入っている12月クリスマスに向かうカレンダーですが、エンジニア界隈では1日~25日までTechブログ等のリレーブログをつなげる企画の事を呼んでいます。

通常は12月に実施するイベントですが、Insurtech研究所では発信文化を盛り上げる為、四半期単位に実施しています。

2年間実施している四半期毎のこのリレーブログ企画について、サービスにしても面白いと思い、今回「キジムスビ」として新たなサービスを作りましたので、ご紹介したいと思います。

キジムスビについて

 キジムスビのコンセプトは「誰でも、いつでも簡単にリレーブログが出来る」というものです。我々のように会社のチームでリレーブログをやりたいといったニーズも踏まえ、開始日と終了日を選べ、非営業日を記載対象外にすることもできます。

開始日終了を選択できる/休日を対象外にできる

実際に登録されたカレンダー

 また、通常のリレーブログだとブログを持っている人しか参加できませんが、140文字の簡単なコメントをブログの代わりに載せることも出来るようになっていますので、誰でも手軽に参加することが出来るようにしています。

140文字投稿の事例

 現在まだα版で一般公開出来ていませんが、7月めどでβ版を公開して、自由に使ってもらいたいと考えています。ぜひ、他の所でもこういったリレーブログが流行ったら嬉しいです。

中の人として苦労したアレコレ

サービスを検討する上では色々悩んだ点があるので紹介しておきます。

キジムスビの名前について

 元々「anytime advent calender(仮)」という仮称で進めていましたが、何らかサービスとして名づけしたいという事でチームメンバーでディスカッションしましたが、軽く決める予定が、1時間MTを2回やっても決まりませんでした。

 ラボでは「らっこ」のキャラがいるので、RAKKOの頭文字のサービスにしたいみたいな話で色々考えた挙句、結局RAKKOだと何のサービスか分からないのでお蔵入りになったり、GPTに名づけをお願いして大量に候補が出てきて何が良いんだかわからなくなり、やる気がなくなったりしましたが、メンバーの「繋がりを大事にした名前にしたい」という提案から「キジムスビ」に決まりました。決まる時は一瞬で決まる・・・。名前が決まってから記事が結ばれる感じを出したいと、水引のデザインが決まりました。

気軽に投稿としての140文字投稿の是非

 ブログを持ってなかったり、ブログを書くのは腰が重いと思っているメンバーにも気軽に記事を書いてほしかったため、当サービスだけで140文字投稿が出来る機能を作っています。

 ただ、いざ作ってみると、「皆がブログを書く中で140文字投稿だけしかしないと気が引ける」といった意見がありました。私は発信活動については、「いいね」をするだけでも重要な発信だと思っていて、140文字でも素晴らしい事だと思っているのですが、どのようにこういった投稿を盛り上げていけるのかは課題に感じています。フィードバック機能等は今はないのですが、そういった機能も今後検討して盛り上げていきたいと思っていますので、ぜひぜひフィードバックお待ちしています。

あたりまえ品質としてのデザイン

 最初のMVPでは「140文字をどう盛り上げるか?」や「記事が全部書かれた際の演出をどうするか」といった機能面での検討をしていましたが、使ってもらった感想の結果、そもそもスマホネイティブな今どきのUIになっていないという事で、まずは全体的にUIとして洗練しないと『そもそもの機能の意見が出しづらい』といった事をチームで話、デザインを一新しました。当たり前品質を満たしていないと、中々フィードバックはもらえないとわかってはいたものの、デザインの当たり前品質の重要性について身をもって経験出来ました。

サービスよりもマインド

 ラボではこのように、発信する事を大事にしていて、このツールへの需要は高いですが、そもそもツールがあるから発信するようなものではなく、発信文化をどのように醸成するか?という点が先で、このサービスがあっても中々皆が使われるのは難しいのでは?といった意見が出ています。こちらは全くその通りで、その中でサービスとしてオープンする意味はあるのか?という根本課題があります。

 エンジニアにはOSS(OpenSourceSoftware)の文化からも来ている「リスペクトを大切に発信/フィードバックをしていく」という文化があると思っています。

 私としてはこの文化がとても好きで大事にしています。キジムスビがサービスとしてあまり、使われなくても、この「リスペクトを大切に発信/フィードバックをしていく」の大事さは私自身、生涯変わらないと思っていますので、ずっとこの事を伝えていくためにキジムスビがある事は私にとってはとても幸せな事になります。一緒に作ってくれたチームの方々、本当にありがとうございます。

 私はエンジニアとしてはポンコツですが、それでも自分の職種はエンジニアと言いたい背景にはこういった文化が好きという事がありますし、チームから少しでも優秀なエンジニアが育っていき、発信/フィードバック文化が育てられると嬉しいです。

終わりに

 ラボが存続している限り、リレーブログ(アドベントカレンダー)企画は実施していきたいと思っているため、そんな中でこのキジムスビもちょっとずつ育てていき、我々だけでなく、世の中の人が使ってもらい、新たな繋がりができると、とても嬉しいです。読んでいただきありがとうございました。