今年度の組織の目標の一つに
というものをあげています。
そのため、1QでノウハウについてメンバーがOUTPUTすることが普通になるよう、組織でワークショップを実施しています。まだ途中ですが、現在までの取組を紹介したいと思います。
①.「知りたいこと」の調べ方を共有する
②.「できるようになったこと」の振り返り
③.個人個人のOUTPUTに対するハードルを下げる
④.①~③を踏まえて学んだ事/共有すると良い内容を共有してみる
現在上記の①~③まで実施中で、6月で個人毎もしくはチームに分かれ、④の発信活動をしようと考えています。①~③でやったことと、流れは下記の通りです。
①「知りたいこと」の調べ方の共有:何を知りたいのか考える
⇒3-4名ずつランダムで集まって、自分達が普段どんなことを知りたいとおもっているのか、情報収集についてどのようなことをやっているのか、どんな課題があるのか、メンバーで紹介し合いました。チーム毎での話し合いで50分のワーク、話し合ったことの全体への共有で50分のワークをしています。
②「できるようになったこと」の振り返り:何が出来るようになったのか考える
⇒今までのラボの活動で自分達が出来るようになったことを、話し合いました。価値と思えることをみんなで上げ、個人毎でどれがより価値が高いか、表明してもらいました。これも、①と同じく。チーム毎での話し合いで50分のワーク、話したあったことの全体への共有で50分のワークをしています。
③個人個人のOUTPUTに対するハードルを下げる
⇒今までもアドベントカレンダー企画等、OUTPUTは勧奨していますが、例えばブログを書くということでも個人としてのハードルが非常に高く感じる人も多いです。(内容だけでなく書き方含め良いものをと追求すると、心理的ハードルがあがってしまう)
そのため心理的ハードルを下げるためにも、生成AIを使いながら、30分でブログを書いてみる経験をしてみて、とりあえずマニュアル通りやれば何らか簡単に書くことはできるという経験をしてもらっています。
①「知りたいこと」の調べ方の共有
自身が実施しているINPUTの内容とおすすめポイント/課題と思っている点を話して、それに対して、「良いと思った点/やりたいと思った点」を共有しています。下記のような内容があがりました。
1.YOUTUBE動画を見る
<良い点/お勧めポイント>
・フレームや考え方を仕事にそのままつかえるものも多い(プロダクト系の動画)
・アジャイル系はScrumTokyo
・ビジネス系はPIVOT
<微妙な点>
・事例の紹介は少なく、具体性が少ないものが多い
・苦労するポイントなどがあっているか?が分からない
2.SNS
<良い点/お勧めポイント>
・XでAI関連をよく見る。面白いプロンプトや活用事例があれば、すぐ試せる
・プロダクトデザイン系の人フォローしている
・Insragramは考えるのが面倒な時に使う(パワポ構成・デザイン等に参考になる)
・Xで気になる人フォローすると情報が入ってくる
<微妙な点>
・しっかり読む時間なくてブックマークばかり溜まっていく…
・大事なものと大事じゃないものが分かりづらい
3.Web記事、ブログを読む
<良い点/お勧めポイント>
・毎日qiitaのトレンドをチェック
・記事を読む(Qiitaやhttps://zenn.dev/Zen等 たまにはてなブログ)
・記事・ブログサービスの新着順ページをまとめてブックマークフォルダに入れておく
<微妙な点>
・内容の正確性が気になる
4.PODCAST,音声メディア
<良い点/お勧めポイント>
・運動しながら情報収集できる(Rebuild.fm、ドングリFM)
・ながらINPUT(ランニングしながらINPUTする等)
・kindleで読み上げでINPUT
・CULTIBASE Radioの視聴(聞いた後で安斎さんの書籍を読むとよくわかる気がする)
<微妙な点>
・時間がかかる
5.書籍を読む
<良い点/お勧めポイント>
・Audibleなら聞きやすい
・kakkuさんの影響で10分読書と朝活している
・kindle読むのめんどくさくなって、OCRしてNotebookLMでinputするようにしました、便利
・紙媒体のもので学習する方が好き。個人的に頭に入りやすい
<微妙な点>
・周りの人に紹介しにくい(読んでない人に説明するのが億劫になる)
6.公式ドキュメントを読む
<良い点/お勧めポイント>
・内容が安心できる。勉強になる。
<微妙な点>
・大体読みづらい
7.社外コミュニティやアジャイル/技術系のイベント参加
<良い点/お勧めポイント>
・イベントは現地参加の方が記憶に残る
・connpassで簡単に見つけ、雑多に参加する
<微妙な点>
・地方だと参加しづらい
8.社外の人と話す
<良い点/お勧めポイント>
・知人友人のツテや飲食店などで他の業界の人と話すと視野が広がる
・人に聞くとコミュニケーション力もつく
<微妙な点>
・具体的に今解決したいゴールにはつながらないケースが多い
9.生成AI
<良い点/お勧めポイント>
・チーム内での会話でついて行けなかったセリフ・単語をメモしてGPTに聞いてみる
・能動的に調べる時はChatGPTのWEB検索機能→ソースに当たる
・notebookLMに読ませる
<微妙な点>
・進化についていくのが大変
10.資格勉強
<良い点/お勧めポイント>
・AWSの資格勉強
<微妙な点>
・落ち続けるとやる気と自信がなくなる
11.Udemy/動画等ハンズオン説明
<良い点/お勧めポイント>
・実際に手を動かして覚えられる
<微妙な点>
ハンズオン教材ばかりやっているせいで自走力ついてるかわからない
12.その他
<良い点/お勧めポイント>
・興味駆動
・habitifyという習慣トラッカーアプリを入れて、習慣化している
・要約・読み上げアプリを使っている(Flier等)
・メルマガ経由で既存のメディア・ニュースを見る
・ブログを書く(昔の自分のブログにモチベーションを高められる)
・日記を書く
・分報を書く(timesに分からなかったことを投稿する)
・気になったらとりあえずtimesに上げる
・INPUTの仕方はうまくいかない前提で転がり続けるのが大事
・あとは・・・、とりあえず触ってみる、作ってみる、課金して(自分追い込んでみる)
<微妙な点>
興味あるものでも、直ぐに手を出せないと、始められなかったり、続かないんですよね~
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意外と人のINPUT方法を聞く機会は少ないので、他の人のやり方を聞けるのはとても楽しかったです。また人によって悩みも異なるのでそういった悩みを共有しながら自身のINPUT方法の良い点も改めて発見することもできました。
②.「できるようになったこと」のふりかえり
ラボの活動を始めてからできるようになったこと、価値を感じることについて下記のような内容があがりました。
<特に価値と思えると投票が多かったもの>
下記が皆で上げた中で特に強い価値では?と話に上がった内容です。
出来るようになったこと | その価値 |
---|---|
インセプションデッキをスムーズに作成できるようになった | 『インセプションデッキ↔バックログ』がスムーズに作れるが仮説検証やアジャイル含めて、統合的なケイパビリティに反映されている |
小さい開発を反復できるようになった、1Dayスプリントを実施できる | フィードバック量が増え、モチベーションが上がる。サイクルが早く振り返りも多いのでチームもプロダクトもより良くなっていく印象が湧いた! |
自分の意見や考えを気兼ねなく発言できるようになった(恥ずかしがらずに話す) | 本音を出すこと、気持よく働ける環境の醸成&生産的なチーム活動の前提事項 |
AIにすぐ聞けるようになった。チーム開発でAIを使用 | 持ってる知識や能力以上のOUTPUTが出せる。開発工程にAIをどう組み込んでいくかを考えてる。AIに対して新規参画者などの様な準備をするので、自然と作業が言語化される。 |
情報収集や学習量が上がった、社外の知見を大事にする | timesでの情報共有やイベント・動画紹介で自分のアンテナ外の 情報を知ることができている。イベント参加に対するハードルがあがり、参加者や登壇者とも話せるようになった |
ブログや登壇等、発信をできるようになった | 発信をすることへの抵抗が減った。知識が整理でき、共有できる。繋がりが出来る。動画編集など、情報発信の選択肢が増えた。 |
社外に向けても有識者といってよいジャンルが出来た | 有識者になる上でのプロセスが一定分かった。バイネームで認知してもらう、個人の強みを持つことがAI時代の価値になると思う |
問題はすぐには解決しない。ちょっとずつ変えていこうという気持ちを持つこと | だめだった状態を受け入れて徐々に変えていくマインドになった。ストレス減 |
<その他、組織、チームでの価値としてあがったもの>
上記以外でチームとして価値になるのではないか?と上がった内容になります。
出来るようになったこと | その価値 |
---|---|
チームとして、個人ワーク前提じゃなく、チームワークでどうやるかを考えるようになった | 個々は出てくるものが小さいかもしれないが、チームなら意味あるものを作れる。素に近い状態の振る舞いでも、メンバーが受け入れてくれる |
ふりかえりで色んなワークができるようになった | 一度実施して試す・振り返る習慣が身につく。状況に応じて、ふりかえりをする手札が増えた |
開発チームがユーザー(顧客)と話せるようになった | チームの経験機会が増えた(従来ベテランプロパーがカウンターになるところ) |
Figma to Code(Deisgn to Code)に慣れた | 何のためにそれが必要なのか?を関係者全員が意識できている。コード生成してから、実行して画面を確認する作業の低減 |
技術スタックにそこまで縛られずに、フロントを中心に割と開発進められる | 学びながら開発できる文化や経験が出来ている |
デザイナーと一緒に開発をすることが割と普通になっている | 開発しながら、デザインをちょこちょこいじることに前向きになっている。エンジニア・デザイナー双方が互いの解像度が高まる、セクショナリズムが発生しない |
スクラムの基本的な考えや動きを理解できている | ゴール設定やふりかえりをちゃんとやっているチームは意外と多くはなさそうなので、価値だと思う |
バックログ作れるようになった | スムーズなスクラム運営ができる |
ユーザー行動を想定してロールプレイすることでユーザーストーリーを作成できる | 実ユーザーと接触できない段階で仮説の解像度を上げ、MVP作成に進める |
エスノグラフィ調査から課題を探索してプロダクトコンセプトに紐づけられる | インタビューだけでは出てこない、本人の気づいていない潜在課題に気づくことができる。今実施中 |
TDDができるようになった | プログラム品質を保てる |
<その他、個人での価値としてあがったもの>
上記以外でチームとして価値になるのではないか?と上がった内容になります。
出来るようになったこと | その価値 |
---|---|
土日等勉強するようになった | スキルアップ出来た |
RAGを使ったプロダクト作成 | 現時点でのAIの突き詰めるべきポイント、諦めるポイントがなんとなく分かった。RAGのナレッジが溜まった! |
SMとして、イベント/MTの目的・ゴールを中心に段取りを考えるようになった | 参加者にとって最大限意味ある時間になる |
イベントの登壇の動画を見るようになった | 具体的な技術・手法だけでなく、概念・考え方に視野が広がった。情報収集の幅が増えた |
新人の成長を考えるようになった | 新人が発言の場で自分の考えを述べたり、イベントや新しい技術に興味を持つのを目の当たりにして作業環境や意識づけの重要性に気づいた |
保険商品の用語に詳しくなった | ドメイン知識がついた。特定のメンバーに依存することなく、チームでできることが増えた |
デザイナーとして複数チームに同時関与を行うようになった | それぞれのPJでデザインや開発に関連する意見を共有する機会が増えた |
アイデア出しや分析のファシリテートができるようになった | 特定のスキルホルダーへの依存が下がった(チームで対応できる・知見を活かせる) |
わからない単語はとりあえずメモ。終業後や隙間時間に調査 | わからないことをその日に解決するようにするため、明日への不安が減る。 |
仮説キャンバスをスムーズに作れるようになった | 何か作るときにの背景や誰にとっての価値かを意識するようになった。チームで共有できる。ビジネス的に仮説キャンバスの質が高いと、成功に繋がると思っていて、量をたくさん出せることで質も上がると思うため |
インタビュースクリプトの作成 | 課題仮説を検証する1つの手法で一定の検証ができようになった |
検証キャンバスの作成 | 課題と解決策を検証する上で整理することができる |
③.OUTPUTに対するハードルを下げる
簡単にOUTPUTをしてみる(ブログを書いてみる)という経験を積んでもらうために生成AIを使ったワークをしています。下記プロンプトにある「1~7」を考えてもらい、それを生成AIに突っ込んでブログを書いてもらっています。1~7自体も歯抜けの状態でもよく、その場合も空いた部分を生成AIに補完してもらう形で、対応しています。40分のワークの中でブログを作成し、他の人が書いたブログも眺めてもらうことまで出来ています。
下記が具体的なプロンプトになります。
あなたは、日本語のプロフェッショナルWebライターです。エンジニアやプロダクト作成している人向けのブログを作成します。下記手順を元に読みたくなるタイトルをつけ、1500文字~3000文字程度のブログを作成して下さい。
記事は
の中の記事に搭載します。
の他の記事を読み込み、内容、書き方の参考にしてください。
下記「5.解決の具体的な手段となるキーワード」や「6.記事の中で解説したいキーワード」に記載のキーワードに関するWebページをいくつか検索し、当該Webページの内容を参考にしてください。
その際は、7.参考にしたいHPに書いてあるHPの内容は特に意識して下さい。
今までに調べた内容を参考に下記1~6の情報を踏まえて、1500~3000文字程度の読みごたえがあるブログを作成して下さい。
1.テーマ:
1@@@@@@@@@@@@@@@@@@1
2.どんな人がそのテーマを知りたいか?:
2@@@@@@@@@@@@@@@@@@2
3.どんな課題を解決する内容か?:
3@@@@@@@@@@@@@@@@@@3
4.売りとしたいポイント:
4@@@@@@@@@@@@@@@@@@4
5.解決の具体的な手段となるキーワード:
5@@@@@@@@@@@@@@@@@@5
6.記事の中で解説したいキーワード:
6@@@@@@@@@@@@@@@@@@6
7.参考としたいHP:
7@@@@@@@@@@@@@@@@@@77@@@@@@@@@@@@@@@@@@7
実際に実施してみたところ下記感想があがりました。
<FunDoneLearn>
・自分でも記事書けそうと思った
・発信は抵抗感あるが、こういったスタイルやフレームを作っておいてくれると、楽しく、とてもやりやすかった
・伝えたいことの要点を整理するワークとしてもいいワークだった
・75-80%くらい共感できる内容がサクッと出てきた
・記事作成の時にAIつかって書いていたけど、ここまでしっかりプロンプトを作り込んでやったことはなかったので、こんなにしっかりした記事ができることにびっくりした
・おもしろい!楽しい!もうちょっと工夫したい!
・グッと引き込まれるテーマがあったので、テーマ重要だと思った
<モヤっとした点>
・他の取り組みでもAIライティングを活用したが、かなり記載内容に引っ張られて、発信したい内容が薄れていく
・情報が正しいか、日本語が間違っていないかとか確認してると結局時間かかっちゃう。。
・正しくはあるんだけど、ちょっと綺麗ごと過ぎるんだよなぁ
・何かモヤモヤするが、うまく言語化できないため、後でAIに、自分が何にモヤモヤしているのかを言語化してもらおうと思っています
感想
ということで、ノウハウを言語化するために取り組んでいるワークショップの様子でした。6月も引き続き実施していき、色々とOUTPUTしていければと思っています。読んでいただきありがとうございました。
アジャイルや仮説検証のノウハウが参照可能になっていて、自分達や新たな活動及び営業や提案でリファレンスとして使えている